都市ガスの基本料金が安い理由に驚かないで下さい。

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ガスメーター

都市ガスの基本料金はいくら?

都市ガスの基本料金はいくらぐらいなのでしょうか? ここでは、都市ガスの基本料金について見ていきたいと思います。

都市ガスを販売する会社は全国に200社以上あり、会社ごとに料金設定は異なります。とは言え、プロパンガスに比べると料金は安めであり、平均すると900円~1000円前後といったところです。同じ都市ガス会社でも、基本料金は1ヶ月のガス使用量に応じて変わりますので、その点は覚えておきましょう。なお、ガスの使用量が多くなるにつれて基本料金も高くなります。

ガス料金の計算方法は、基本料金+従量料金(単位料金×ガス使用量)となります。単位料金の平均はおおよそ200円~300円前後です。単位料金は基本料金とは異なり、ガス使用量が増えるにつれ安くなっていきます。

都市ガスの料金を計算してみよう

例えば、基本料金が1000円で1ヶ月のガス使用量が20㎥、単位料金が200円だとすると、1ヶ月のガス代は以下のとおりです。

1000円+(200×30)=7000円

プロパンガス(LPガス)と都市ガスはどっちが安いの?

天秤で比べる

家庭用のガスは主に2種類あり、都市ガスとプロパンガス(LPガス)があります。どちらが金額的にお得なのか、ご存知でしょうか?

「同じガスだから一緒じゃないの?」と思う方も多いかと思います。しかし、同じ分量しか使っていなくても、都市ガスとプロパンガスには大きな金額差があるのです。

同じ分量で使用した場合の両者のガス代を比較してみましょう。ガス代は、「基本料金+従量料金(単位料金×ガス使用量)」で求められます。

都市ガスの料金

まずは都市ガスの料金を見てみましょう。都市ガスの料金の全国平均は、基本料金がおおよそ900円程度、単位料金は200円~300円程度となります。

では、1ヶ月間に18㎥のガスを使用した場合のガス代は?

900円+200円×18㎥=4500円

計算の結果、1ヶ月間に18㎥の都市ガスを使ったときのガス代は、約4500円になりました。

プロパンガスの料金

では、次にプロパンガスで計算してみましょう。プロパンガスの料金の全国平均は、基本料金でおおよそ2000円程度、単位料金ですと500円程度となります。この時点で、都市ガスに比べるとかなりの金額差がある事が分かりますね。

都市ガスと同様に18㎥のガスを使用しますと、プロパンガスの1ヶ月のガス代は11000円という計算になります。
つまり、「プロパンガスよりも都市ガスのほうが圧倒的に安い」です。

そして、上記の料金形態はあくまでもプロパンガス料金の平均値で計算しています。つまり、これよりももっと高い料金設定をしているプロパンガス会社もあります。そのため、都市ガスからプロパンガスに切り替えた方の殆どは、その料金の高さに驚かされています。

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同じガスなのに、何故こんなにも料金に差が出てしまうのでしょうか?両者の異なる点としては、まず供給方法が挙げられます。

都市ガスの方が料金が安い理由とは?

プロパンガス

一度は目にしたことがあるという方も多いかと思いますが、プロパンガスは軒下などに置かれたガスボンベから供給されます。ガスボンベですから、当然決められた容量しかガスは入っていないので、定期的にボンベの入れ替えをしなければなりません。

また、定期的にガス設備の定期点検も行う必要があり、これらは全て人の手によって行なわれます。つまり、プロパンガスの供給には人件費がかかっており、毎月のガス代にはその分の経費が含まれているということになります。その一方、都市ガスは各家庭に張り巡らされたガス導管を通じてガスを供給しています。一度設備を整えてしまえば、プロパンガスほどの手間はかかりません。つまり、ガス代に差がでてしまう大きな原因の1つに、ガスの供給方法が上げられるのです。

さらに、プロパンガスの場合、業者同士の価格競争がほぼ行なわれていません。どの分野でも顧客を巡る価格競争が行なわれていますが、プロパンガスに限ってはこの価格競争が行なわれない非常に珍しい分野なのです。

都市ガスに乗り換えるメリットやデメリットは?

都市ガス

「都市ガスのほうがプロパンガスよりも圧倒的に料金がお得」ということが分かりました。料金が安いことは利用者にとって大きなメリットと言えますよね。では、その他にも都市ガスにメリットはあるのでしょうか? また、その逆にデメリットはあるのかも見ていきましょう。

都市ガスを利用するメリット

まず、メリットとしては先程も説明したように「料金の安さ」が挙げられます。プロパンガスは、業者が各家庭に直接出向いてガスボンベの設置や点検を行うため、人件費がかかります。その分の費用が毎月のガス代に上乗せされています。

都市ガスは、地中に張り巡らされたガス管を通じて各家庭にガスを供給するため、人手を必要としません。さらに、都市ガスは公共料金なので、ガス会社がガス料金を自由に設定することはできません。そのため、急にガス代が値上がりすることがなく、光熱費を節約したい方にとって非常に魅力的です。

2つ目に、「ガスの保管場所が不要であること」もメリットとして挙げられます。

プロパンガスのガスボンベ

プロパンガスは家庭ごとにガスボンベを設置するため、敷地内にボンベの保管場所が必要となります。安全性に問題はありませんが、スペースが圧迫されるのは事実です。これに対し都市ガスは、地中に張り巡らされたガス管を通じてガスが供給されます。プロパンガスのように、ガスボンベのための場所を確保する必要はありません。

3つ目に安全性です。都市ガスは各家庭に「マイコンメーター」と呼ばれるメーターを設置します。都市ガス会社はこのマイコンメーターによって24時間体勢で監視をしています。その為、もしも大規模な災害が発生した場合でも速やかにガスの供給を止めることができ、被害を最小限に抑える安全対策が整っているのです。

そして、都市ガスの主成分であるメタンは空気よりも軽いため、万が一ガス漏れが起きても自然と換気口から排出されます。このように、成分自体の性質も安全性が高いのが都市ガスのメリットと言えます。

都市ガスのデメリットとは?

では逆にどのようなデメリットがあるのか見ていきましょう。

まず1つ目に、都市ガスには複数の種類があり、専用のガス器具を使わなければなりません。プロパンガスは基本的に、どの業者でも成分は殆ど変わりません。ですから、プロパンガス物件であれば全国で同じガス器具を使い回すことができます。

しかし、都市ガスの場合はガス業者によって成分が異なります。その為、引越し先のエリアによっては、都市ガス物件であっても同じガス器具を使い回せないこともあるのです。引っ越しをする場合、専用のガス器具を買い換えないといけないのでコストと手間がかかります。お手持ちのガス機器が契約中のガスに対応しているかを調べるには、本体に記載してある12A、13Aなどの数字と英字の組み合わせを探してください。これが、都市ガスの種類になります。契約中の都市ガスの種類は、各ガス会社のHPに記載があります。

2つ目に初期費用が高い点が挙げられます。

ガス導管の引き込み

都市ガスを住宅に取り付けるためには工事費用を自腹で負担しなければいけません。プロパンガスですとガスボンベを設置するだけで良いため、初期費用はかなり安く済みます。さらに、設置費用を肩代わりしてくれる業者も多いです。設置費用がプロパンガス利用料金に上乗せされるケースもあります。

しかし、都市ガスの場合は地中のガス導管から敷地内、そして家屋内までガス管を引き込む必要があり、その費用がかなり高額なものとなります。工事箇所によって都市ガス会社が費用を負担する部分もありますが、都市ガス設備を設置するだけで10万円以上かかることも珍しくないのです。

最後の3つ目に、災害時の復旧の遅さが挙げられます。プロパンガスは仕組みが非常に単純です。ガスボンベが世帯ごとに独立して設置されているため、それぞれのボンベを点検するだけでガスが使えるようになります。つまり、復旧までの時間が非常に短いです。事実、阪神大震災の時、あらゆるライフラインの中で真っ先に復旧したのがプロパンガスだったのです。
逆に都市ガスの場合、ガス管が地中にあるため大災害が起きてしまうと甚大な被害を被ってしまい、復旧するのにかなりの時間を要してしまいます。

まとめ

都市ガスは単に安いだけでなく様々なメリットがある魅力的なエネルギー源です。しかし、同時にデメリットもあります。どちらのガスが優れているかは人それぞれですし、どちらにもメリット・デメリットがあります。それらを踏まえた上で自分にあったガスを選ぶようにしてください。