待機電力の家電ランキング一覧と、賢い節約方法とは?

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待機電力の家電ランキング

待機電力ランキング!!

電化製品はいつでも使用できるように、使用していないときにも実は電気を消費しています。これを「待機電力」と言い、使ってない家電でもコンセントをさしているだけで、電気を消費しているのです。

待機電力は、使用時に比べるとわずかしか電気を消費していませんが、塵も積もれば山となる、節約に意識の高い方は気になりますよね。そこで、家電の待機電力を調べてランキングを作ってみました! 待機電力のデータは、一般社団法人省エネルギーセンターのデータを参照しております。

出典:一般社団法人省エネルギーセンター『平成24年度エネルギー使用合理化促進基盤整備事業(待機時消費電力調査)報告書』
※家庭所有機器の待機時消費電力調査(ストックベース調査)のデータを用いています。

総合ランキング

家電名称 待機電力
1位 外付けモデム、DSU、ホームゲートウェイ機器など 7.34W
2位 ガス瞬間湯沸器 7.05W
3位 ガス給湯付ふろがま 6.65W
4位 石油給湯付ふろがま 6.30W
5位 パソコンネットワーク機器 5.92W
6位 FAX付電話またはFAX専用機 3.43W
7位 充電式掃除機 2.82W
8位 その他の電話機(本体) 2.46W
9位 充電式電気シェーバー 2.34W
10位 ビデオデッキ 2.27W

映像・音響系

家電名称 待機電力
1位 ビデオデッキ 2.27W
2位 一体型オーディオ(ミニコンポなど) 1.91W
3位 HDD・DVDレコーダー/DVDプレーヤー 1.77W
4位 テレビ(高速起動設定時を含む) 1.66W
5位 ポータブルオーディオシステム 1.48W

情報・通信系

家電名称 待機電力
1位 外付けモデム、DSU、ホームゲートウェイ機器など 7.34W
2位 パソコンネットワーク機器 5.92W
3位 FAX付電話またはFAX専用機 3.43W
4位 その他の電話機(本体) 2.46W
5位 プリンタ 1.48W

家事・調理系

家電名称 待機電力
1位 食器洗乾燥機 1.35W
2位 電子レンジ・オーブンレンジ 1.09W
3位 電気炊飯器 1.00W
4位 電気オーブン 0.97W
5位 ホームベーカリー 0.55W

給湯(ガス・石油式)系

家電名称 待機電力
1位 ガス瞬間湯沸器 7.05W
2位 ガス給湯付ふろがま 6.65W
3位 石油給湯付ふろがま 6.30W

冷暖房・空調系

家電名称 待機電力
1位 冷暖房兼用エアコン 1.74W
2位 可搬式ストーブ 1.63W
3位 空気清浄機 0.99W
4位 オイルヒーター 0.30W
5位 加湿器 0.27W

充電機器系

家電名称 待機電力
1位 充電式掃除機 2.82W
2位 充電式電気シェーバー 2.34W
3位 ビデオカメラ 1.68W
4位 電話機子機 1.28W
5位 デジタルカメラ 1.19W

照明・その他機器系

家電名称 待機電力
1位 温水洗浄便座 2.21W
2位 テレビゲーム機 1.43W
3位 健康器具 0.71W
4位 電子楽器 0.40W
5位 電気スタンド 0.05W

以上が総合・カテゴリごとの待機電力ランキングです。共通して言える事は、使うときに素早く起動しなくてはならない家電ばかりということです。中でもリモコンで操作できる家電は、スイッチを押すだけですぐに使える状態だと非常に便利ですが、スタンバイ状態を保つときに待機電力がかかってしまいます。

意識しないうちに消費される待機電力が多い家電を知り、電気料金の節約に役立ててください。

待機電力がかかるのはどうして? 家電別に解説

外付けモデム、DSU、ホームゲートウェイ機器など

外付けモデム

外付けモデムなどのインターネット回線の通信機器は、通常電源を頻繁にオフ状態にすると不具合の原因になったり、再起動したときにリセット状態になってしまう事もありますので、回線を使用していない時でも主電源は切らないのが普通です。待機電力よりも利便性と安定性が優先される機器ですので、家電ランキングで上位に入るのも納得です。

ガス瞬間湯沸器

ガス瞬間湯沸かし器はガス機器なので、ついつい待機電力を見逃しがちですが、昔から待機電力が大きい家電の筆頭として有名です。

お湯を沸かすのに使うのはガスですが、操作や温度測定には電気を使っており、状況に応じてすぐに湯沸かしを開始できるよう準備しておくため、他の家電よりも待機電力が高くなっています。

ガス給湯付風呂釜、石油給湯付風呂釜

ガス瞬間湯沸かし器に、追い炊き機能なども追加されていますが、基本的にはガス瞬間湯沸器と同じように待機電力が高くなる傾向にあります。風呂釜の待機時にセンサーが起動しているタイプは、待機電力が高くなります。

家庭の中での、待機電力の電気使用量

家電製品

一般的な家庭が1年間に消費する電気量は一世帯あたり平均で4,432kWh、そのうち待機電力によって228kWh/年もの電気が消費されていた事が、平成25年の一般財団法人省エネルギーセンターの調査で判明しました。パーセンテージにして表すと、家庭内で消費する電気のうち約5.1%は待機電力によって消費されているという事になります。

1年間で待機電力に使われる電気代は何円なのかを計算してみましょう。まず、平均的な電気代は「平成25年家計調査結果」(総務省統計局)を参考にすると、下記の通りです。

世帯数 電気代/年間
2人世帯 111,300円
3人世帯 130,188円
4人世帯 141,828円
5人世帯 150,096円

これら世帯のそれぞれの待機電力に使われている電気代は、計算すると年間に下記のような電気料金を支払っていることになります。

世帯数 待機電力/年間
2人世帯 5,676円
3人世帯 6,639円
4人世帯 7,233円
5人世帯 7,654円

いずれの世帯でも、約5%となると無視できない数字です。まずは「知る」ことで、節電への意識を高めましょう。

待機電力を減らす!節電術3選

財布を持つ女性

待機電力を減らすことができれば、電気代の節約に繋がりますので、おすすめの節電方法をご紹介いたします。

使用しないコンセントを抜く

長期間使用しないコンセントや、抜いても支障のないコンセントを抜くことで、少しでも待機電力を減らすことができます。それぞれのコンセントがどの家電に使われているかをシールに書き、貼っておくことで、どのコンセントを抜いていいかを簡単に見分けられるようになりますよ。

待機電力が多い家電のうち、頻繁に使わないものがあれば優先的にコンセントを抜きましょう。
また、電源スイッチつきのタップを購入すれば、タップ部分のスイッチを切り替えるだけで待機電力のオン、オフが変えられるので、いちいちコンセントを抜くのが面倒だという方には非常にお勧めです。

待機電力があまりかからない家電を使用する

近年開発されている家電は、待機電力をなるべく減らした「エコ」な製品が次々と発売されています。特に、待機電力が多い家電ランキング上位の家電の買い替えの際には、少しお値段が高くても、長期スパンで考えると待機電力が少なくてすむ製品を選択したほうが、より節約になる場合もあります。

長期旅行や出張のときはブレーカーを落とす

電源を完全にオフにしていても待機電力がかかる家電があることも考えると、最も節約できるのが「ブレーカーを落とす」という方法です。

ただし、家電によっては注意が必要なものも存在します。冷蔵庫に物がはいっている場合はもちろんですが、コンセントを抜き差ししないほうが良いとされる家電のことも知っておきましょう。

コンセントプラグを抜く時に注意が必要な家電

コンセントプラグを抜く時に注意が必要な家電

実はコンセントを抜き差しすることで、かえって電気代が高くなったり、それ以上に困った事態になてしまうこともあります。

「節約の為に頑張ってコンセントを抜いたのにがっかり」という事が起こらないよう、コンセントを抜かない方がいい例もご紹介いたしますね。

エアコン

エアコンは、コンセントをさしてからしばらく(数時間程度)運転させないで下さい、という注意書きが書いてある製品をよく目にします。実は、エアコンのコンセントをさしてからすぐに使用すると、エアコン内部の冷房がきちんと循環できず、エアコンを痛めてしまうこともあるのです。

それだけではなく、節約のつもりでつけたり消したりを繰り返していると、室温の上げ下げを繰り返すことになり、かえって電気代が高くなってしまうことにもなりかねません。

エアコンは頻繁にコンセントを抜いたり、スイッチのオン・オフを繰り返すよりも、つけっぱなしにする方が節約になることも多い家電なのです。

テレビやレコーダー

テレビやレコーダーなどは、一度コンセントを抜いてしまうと、記憶されていた配信情報などがリセットされてしまいます。すると、次にコンセントをさして電源を入れた時に、番組表などを再ダウンロードする必要があり、その作業に数十円もの電気料金が発生してしまうことがあります。

最近は省エネモードなども搭載されている機種が多いので、機能を活用するとこで電気代を安く抑えることができます。

待機電力節約は電力プランの検討も視野に

共働き世帯や一人暮らし世帯は家を開ける時間が長く、待機電力が多めになる傾向があります。家電を使う時間帯が偏っているなら、コンセントを抜くなどのこまめな節約法よりも、電気料金プランそのものを見直した方が得になる場合があります。

例えば昼間の電気料金が高く、夜間の料金が安いプランなども電力会社から提供されておりますので、思い切って電気料金プランを検討してみても良いですね。