暖房器具は灯油と電気ではどちらがお得なのか?

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暖房器具は灯油と電気ではどちらがお得なのか?

寒い季節には暖房は欠かすことが出来ませんが、気になるのは「光熱費」ではないでしょうか?
冬は1年で1番光熱費が高くなる時期といえますが、少しでも光熱費を抑えたいところです。

暖房器具は主に灯油を使うものと電気を使うものとに別れますが、光熱費はどっちがお得なのか気になるとこです。
ここでは具体的な数値を交えながら、灯油と電気はどっちがお得なのかを解説していきます。

ここでは、石油ファンヒーターとエアコンで比較していきたいと思います。

石油ファンヒーターにかかる電気代と灯油代

“石油ファンヒーター”

まずは、石油ファンヒーターにかかる電気代を見ていきましょう。
ファンヒーターは、電気代だけでなく灯油代もかかります。
10畳用のファンヒーターで計算しますと、灯油消費量は最大で0.360/hとなり、平均としてはこの値の半分ぐらいと思ってよいでしょう。

1日8時間使用したとすると、1日の灯油消費量は1.44L前後。
これを1ヶ月に換算すると使用料は、約43.2Lとなります。
灯油代は地域や季節によって変動しますが、ここでは1L=130円とします。
すると1ヶ月の灯油代は、約5616円となります。

次に電気代を計算します。
石油ファンヒーターの消費電力は、点火時と燃焼時で異なります。
燃焼時の消費電力も最大と最少で異なり、平均として上は130W前後、下は60W前後です。

ここでは、100Wで計算したいと思います。
また1kWhあたりの電気料金単価は、全国平均の22円とします。
すると、100W÷1000×8時間×22円=17.6円
これを月に換算すると17.6円×30日=528円

石油ファンヒーターの灯油代と電気代を合わせると、月にかかる使用料は6144円となります。

では次に、エアコンの電気代を計算してみます。

エアコンの電気代

“エアコン暖房”

10畳用のエアコンですと消費電力は1000W前後のものが多いですので、1000Wで計算したいと思います。
1000÷1000×8時間×22円=176円
1ヶ月に換算すると17.6円☓30日=5280円
エアコン1ヶ月の使用料は、5280円という結果になりました。

石油ファンヒーターは6144円、エアコンは5280円、両者の使用料は約1000円ほど差があり、エアコンのほうがお得ということになります。

ただ、エアコンは外気温の影響を受けるため、実際に使用した際の電気代は前後するかと思います。
しかしそれでも、エアコンのほうが安いと言えそうです。

灯油を使う暖房のメリットとデメリットは?

“灯油”

灯油を使う暖房器具には、どんなメリットとデメリットがあるのでしょうか?
ここでは、灯油を使用する暖房器具でも代表的な石油ストーブと石油ファンヒーターを元に紹介していきます。

まず、石油ファンヒーターです。

石油ファンヒーターのメリット

石油ファンヒーターは石油ストーブと混同されがちですが、石油ファンヒーターはファンを利用して熱風を送り出す器具です。
風によって部屋全体を温めてくれますので、エアコンに近い暖房器具と言えます。
メリットとしては、部屋を比較的早く温めてくれる点が挙げられます。

外から帰ってきて直ぐに温まるのは、かなりポイントが高いですよね。
しかも局所的にではなく、全体的に温めてくれるのも嬉しいところです。
部屋の中を移動しても暖かさを実感できます。

石油ファンヒーターはエアコンと機能的には似ていますが、異なる点としては容易に設置場所を移動できる点です。
エアコンは一度設置してしまうと移動させることが出来ませんが、石油ファンヒーターなら手軽に場所移動ができます。

例えば、「朝早くにキッチンに立つ際、エアコンで部屋が温まるまで使用する。」といった使いかたも石油ファンヒーターなら可能です。

では、次に石油ストーブのメリットについてです。

石油ストーブのメリット

石油ストーブの大きなメリットとしては、電気を使用せずに暖房できる点ではないでしょうか。
電気を必要としませんから省エネ効果が高いのは勿論ですし、万が一地震や停電で電気が使えない時でも、石油ストーブなら問題無く暖を取ることが出来ます。

災害時の強い味方の一つと言えるでしょう。

暖房器具は空気を乾燥させやすいですが、石油ストーブは燃焼によって水分を発生させますので加湿をあまり必要としません。
また石油ファンヒーター同様に、設置場所を移動させるのが容易な点も大きいですね。
稼働音も比較的静かなのも嬉しいところです。

では、逆に灯油を使った暖房器具には、どんなデメリットがあるのか紹介していきます。

灯油を使った暖房器具のデメリット

石油ファンヒーターと石油ストーブどちらにも共通していることとしては、定期的に部屋の換気が必要ということです。
換気をせず使い続けていると酸素不足による不完全燃焼で、一酸化炭素中毒を引き起こす恐れがあります。

「灯油を購入する、入れる。」といった手間がかかるのもデメリットと言えるでしょう。
石油ストーブもファンヒーターも燃料である灯油がないことには、使えません。
寒い中わざわざガソリンスタンド等に買いに行くのは面倒と感じる方は、多いのではないでしょうか?

また、灯油の値段が上がれば使用料金も高くつくのも消費者にとっては痛手と言えるでしょう。

灯油を入れっぱなしにしておくことが出来ない点もデメリットです。
灯油を入れっぱなしにしていると、中の灯油が変質したり酸化してしまいます。
使わない場合は、灯油を抜いておかなければいけません。

その他には「点灯時に灯油のニオイがする」「ホコリが舞いやすい」「マンションによっては使用不可なところもある」などもデメリットとして挙げられます。
石油ストーブは、石油ファンヒーターのように温風が出るわけではないので、即暖性が低いのも残念な点といえるでしょう。

電気を使う暖房のメリットとデメリット

“電気ストーブ”

では次に電気を使う暖房器具のメリットとデメリットを見ていきましょう。
まずは、電気ストーブのメリットについてです。

電気ストーブのメリット

電気ストーブの特徴としては、部屋を瞬間的に暖めてくれる点です。
スイッチを入れてから温まるまでの時間が早く、ちょっとした時に使うのに向いています。

設置場所の移動も簡単ですので、トイレや脱衣所など暖房を効かせにくい場所で使うことも出来るというメリットがあります。
他には本体価格が手頃なものが多いため、気軽に使用することが出来ます。

実際電気ストーブを置いている家庭は多く、それだけ気軽に使うことが出来る暖房器具と言えます。
電気ストーブは、何かを燃焼させてエネルギーを得るわけではないので、お部屋の空気を汚しません。

灯油を使う暖房器具ですと、使っていくうちに空気が汚れている感覚になり気分が悪くなるという方も少なくありません。

電気ストーブのデメリット

逆にデメリットとしては、局所的にしか暖めることが出来ないという点です。
温風が出るわけではないので、あくまで暖かさを感じれるのは、電気ストーブの正面にいる時だけです。

更に電気ストーブは、コスパが悪い点もデメリットと言えるでしょう。
暖かくなるのは非常に狭い範囲にもかかわらず、消費電力が高く電気代が高く付きます。
その為、長時間使用には向いていません。
あくまでも、一部分だけを暖めるのに向いている暖房器具です。

エアコンのメリットとデメリット

“エアコン”

次にエアコンのメリットとデメリットを見ていきましょう。

エアコンのメリット

まずメリットとしては、部屋全体を温めてくれる点です。
温風によって比較的素早く部屋を温めてくれますので、冬に必需品の暖房器具と言えるでしょう。

また、温度設定も1℃単位で細く設定出来るので、ある程度自分の好みの暖かさにすることが可能です。
時間設定も出来るので、予め稼働時刻を設定すれば「帰ってきてからも部屋が温かいままにする」ことが出来ますし、消し忘れを防ぐことも出来ます。

エアコンは「安全性が高い」のも見逃せません。
暖房器具によっては発火する恐れがあり、非常に危険なものもあります。
しかしエアコンなら、よほどの事がない限り発火する危険がなく安心して使用することが出来ます。

他には、節約効果が高いこと、他の暖房器具との相性が良いこともメリットと言えます。
エアコンは、数ある暖房器具の中でも最もランニングコストが安いです。
特に最近のエアコンは省エネ効果が高い物が多く、少ない消費電力で部屋全体をしっかりと温めてくれます。

実際に1日の電気代を他の暖房器具と比較してみても、群を抜いてエアコンがお得です。
また、エアコンは他の暖房器具と併用させて効果を高めることにも最適です。
サーキューレーターや扇風機、こたつ、ホットカーペット、ストーブ、ファンヒーターなど節電しながら暖まることが出来ます。

では逆にエアコンには、どんなデメリットがあるのでしょうか?

エアコンのデメリット

まず一つ目に、部屋全体が乾燥しやすいことです。
エアコン稼働時には、必ず加湿器も一緒に稼働させるという方も少なくありません。
これは、エアコンの性質上仕方ないことです。

また、エアコンは外気温に影響されやすいのも残念な点です。
特に外気温が低い地域で使用する場合は、ある程度性能が良いものでないと効果が期待できません。

エアコンは他の暖房器具に比べ、本体価格が高いのもデメリットです。
気軽に購入できるものでは無い為、家にエアコンがないという家庭も少なくありません。
初期費用が高額なため、家に設置しようか迷う方は意外と多いようです。

「設置に手間がかかる」「場所をとる」というのも大きなデメリットです。
専門業者に取り付けしてもらう必要があり、その分の費用もかかります。
室内だけでなく室外にも器機を設置する必要が有るため、場所を確保しなければいけません。

まとめ

灯油を使う暖房器具は、電気代と灯油代両方のコストがかかるため、どうしても使用料が高くなります。ですが、灯油にも電気にもそれぞれメリットとデメリットがあり、どちらが良いとは一概に言えません。目的に適した暖房器具を選ぶのが良いのではないでしょうか?