床暖房のガス代はつけっぱなしの方が安い?
床暖房は、つけっぱなしの方がガス代が節約になります。
ちょっと意外な感じがしますが、その理由はガスの床暖房の室内を温めるシステムにあるのです。
ガスの床暖房は、ボイラーで水を温めてから床下に温まった水を循環させることで室内を温かくします。
床暖房でガス代が一番かかるのは、水から温水にするまでの約1時間です。
つまり、温水の状態になれば温める必要がないので、ガス代がそれほどかからないことになるのです。
また、設定温度を30度に設定しておき、春先の寒い日と冬に寒い日を比べると冬のほうがかなりの確率でガス代高くなります。
理由は、冬は外気温が低く水温が低いので温まるのに時間がかかるからです。
都市ガスとLPガスとどちらの床暖房がお得か
ガス式床暖房の場合、24時間料金は定額です。
逆に、使用する頻度が多くなるにつれて値段が安くなります。
ただし、都市ガスとLPガスでは値段がかなり違うので注意が必要です。
都市ガス |
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月間20㎡使用した場合のガス代(埼玉県) |
従量料金314円×20=6280円 |
基本料金 950円 |
合計7230円 |
LPガス |
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従量料金513円×20=10260円 |
基本料金 1595円 |
合計11855円 |
エコジョーズなどの省エネ高効率給湯器を利用すると約13%ガス代を削減でき、床暖房とその他のガス代金を年間、約14000円削減できます。
床暖房のサイズ別の1ケ月間の光熱費の比較
1日8時間使用した場合の1ヶ月間の光熱費
8畳 | 10畳 | 12畳 | |
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床暖房(ヒーター式)電気代 | 約8400円 | 約10500円 | 約12600円 |
床暖房(温水式)電気代 | 約2800円 | 約3500円 | 約4200円 |
床暖房(温水式)ガス代 | 約3670円 | 約4590円 | 約5510円 |
耐久性の面から見てもガス式床暖房の方が寿命が長く、長期的に使用することでガス式床暖房の方がコストがかかりません。
ガス床暖房は低コストと短時間で適温になる
外気温5度、洋室8畳で適温27度にするまでにかかる時間の比較。
電気式床暖房 | 191分 |
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ガス式床暖房 | 48分 |
電気式床暖房は、ガス式床暖房と比べてかなり適温になるのに時間がかかります。
1日8時間使用した時の光熱費の比較
電気式床暖房 | 1日約305円 |
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ガス式床暖房 | 1日約112円 |
床暖房の使用時間によるガス代の差額は?
床暖房を作動させてから温水になるまでのガス代を見てみましょう。
作動させてから温水になるまでの1時間あたりのガス代 | 約38円 |
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温水になってからの1時間あたりのガス代 | 約9円 |
なんとガス代には、4.2倍の差があります。
これは、作動から温水になるまでのガス代が非常にかかるという結果です。
床暖房を1ヶ月使用する下記2パターンで、計算してみます。
- 24時間連続で床暖房を使用した場合
- 12時間のみ床暖房を使用した場合
24時間連続で床暖房を使用した場合 |
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約9円×24時間×30日+38円=約6480円/月 |
一ヶ月にスイッチを一度しかONにしていないので、作動時のガス料金が38円で収まっている点がポイントです。(ONにしたままという意味です)
12時間のみ床暖房を使用した場合 |
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(38円+9円×11時間)×30日=約4110円/月 |
こちらは30回スイッチをONにしていますので、作動時の38円が30回分かかっています。
一見、12時間使用の方が安く感じますが、スイッチを1日2回入れると1ケ月のガス代は約5250円。スイッチを3回入れると1ケ月のガス代は、約6390円になってきます。
スイッチを入れる頻度が多い分だけ、ガス代が上がることが分かります。
床暖房のガス代を効果的に節約する方法
床暖房はつけっぱなしがお得
床暖房は、23度設定程度で24時間つけっぱなしにしておくのがガス代の節約になります。
エアコンと同様に入れてから設定温度になるまでのガス代がとても高いので、こまめに消すことは逆に割高になります。
スイッチを入れたときの電気代は、設定温度になったときと比較すると約5倍かかります。
節約するなら自動運転がおすすめ
ガス代を節約するのであれば、自動運転を活用すると良いでしょう。
自動運転に設定しておくことで、外気温の変化を察知して適度の温度に床暖房を維持してくれるので無駄にガス代を使うことがなくなります。
当然ですが、床暖房の設定温度が低ければガス代は安くなります。
床暖房の場合は、体感温度が高いのでエアコンよりも2~4度温度設定が低くてちょうどよいくらいです。
つい、エアコンと同じ温度設定をしがちですが気持ち低くしても十分に温かくガス代の節約にもなります。
タイマーを活用してガス代を節約
床暖房に付いているタイマーを活用して立ち上がりのガス代を節約することができます。
床暖房の熱が冷めるのに約1時間程度かかる点を利用して、省エネモードを利用して立ち上がりのガス代が上がるのを防いだり、逆算して1時間前に床暖房のスイッチをオフにしておくことで無駄にガスを消費しなくて済みます。
ガスを効率よく使うなら床暖房をおおわない
床暖房の上にマットなどを敷いてしまうと熱伝導率が悪くなるので、ガス代が余分にかかります。
プランによっては床暖房設置でガス代が安くなる
ガス会社のプランでは、床暖房を導入することでガス代が安くなるプランがあります。
例えば、東京ガスの暖らんぷらんでは、ガス式床暖房の他に更にガス温水浴室乾燥機やエコジョーズを導入していると更に割引率が高くなります。
床暖房は方式によりコストが劇的に違う
床暖房は方式により電気代が全然、違ってきます。
初期費用に惑わされずに、長期的視点でコスト面を考えたほうが良いと言えます。
電気ヒーター式床暖房
設置する費用は、比較的安く一般的に多い12畳の設置費用で約55万円くらいです。
しかし、電気代は高めで12畳で8時間使用してひと月あたり約12600円です。
ヒートポンプ式床暖房
空気熱を利用して温水を作るヒートポンプ式床暖房は、電気ヒーター式床暖房よりも電気代がかかりません。
電気代は、12畳で8時間使用してひと月あたり約2800円です。
オール電化の場合は、日中の電気代が高いので更にお得になってきます。
設置費用は高めで、12畳で約90万円くらいです。
床暖房(温水式)
温度にムラがなく暖まるのが早く、設置費用は12畳で約60万円くらいです。
電気代は、12畳で8時間使用してひと月あたり約5510円です。