床暖房の電気代を計算したら1ヶ月で1万2千円以上もかかると判明!

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床暖房の電気代を計算したら1ヶ月で1万2千円以上もかかると判明!

寒い冬も快適に過ごすことの出来る床暖房ですが、あまりにも電気代がかかり過ぎて、普通に生活をするのに経済的な支障が生じてしまったら大変です。実際のところ床暖房の電気代っていくらになるのでしょうか?

1日10時間の使用と仮定すると、1ヶ月で6畳タイプは約7,770円、8畳タイプは約12,150円、16畳タイプは約23,070円となります。具体的な計算式とともにコストカットの方法についてもお伝えします。
⇒床暖房のガス代を徹底的に計算してみた

床暖房の仕組み

床でくつろぐカップル

床暖房には、「温水式」と「電気ヒーター式」の2種類があります。

温水式はガスで温水を作り、それをパイプ内で循環させることで床を温めるタイプであり、電気ヒーター式は、その名の通り電気で温めるタイプです。

どちらも床暖房という名称が使われていますが、使用するエネルギーに違いがあるということは覚えておきましょう。ここでは電気ヒーター式の床暖房の仕組みをご説明します。

3つの種類がある電気ヒーター式

電気ヒーター式は「蓄熱式床暖房」「PTCヒーター式床暖房」「電熱線ヒーター式床暖房」の3種類に分けることが出来ます。

蓄熱式床暖房というのは、夜間のうちに蓄熱体へ熱を蓄え、その蓄えられた熱を放射することによって床面が暖められるタイプです。24時間快適に暖房を使いたい方にオススメです。

次に「PTCヒーター式床暖房」ですが、これは面状やチップ状の発熱体に電気エネルギーを送ることで床面を暖めるタイプです。自己温度のコントロール機能を持つため、効率よく床を暖めることが出来ます。床だけではなく、部屋全体を均一に暖めたい方にオススメです。

最後の「電熱線ヒーター式床暖房」は、床下に電熱線のヒーターを設置し、床全体を暖めるタイプとなります。施工が比較的簡単で、安全性も高いのが特徴で、主に朝や夜の家族団欒時に暖めたい方にオススメです。

床暖房の電気代について

床暖房

「床暖房を設置したいけど電気代が気になる」という方のために、床暖房の使用でいくら程度の電気代がかかってくるのか計算してみましょう。

電気ヒーター式の場合、電源を入れてすぐに暖かくなるワケでは無く、時間をかけて徐々に暖かくなってきます。さらに快適温度に達してからも、その温度をキープするために常に電力を消費しています。そう考えますと、かなりの電気代を覚悟しなければいけないのでしょうか?

大きさにより異なる消費電力量

床暖房には様々な大きさが販売されており、その大きさによって消費電力量が大きく異なっています。最も小さな部類に入る6畳タイプでは960W、逆に最も大きな16畳タイプで2850Wとなります。

床暖房で最も売れているのが8畳タイプで、その場合1500Wとなります。このように床暖房だけでもかなりの消費電力量があることがわかります。

床暖房の電気代を計算!

計算する女性

実際に床暖房でどの程度の電気代がかかってくるのか計算式から割り出していきます。電気代を算出する基本的な計算式は下記の通りです。

消費電力(kW)×使用時間(時間)×1時間の電気代単価

消費電力量がわからない場合には、取扱説明書や床暖房機器そのものに表示されていますので確認してみてください。 電気代単価については、全国平均で27円となりますが、各電力会社やプランによって異なりますのでご注意ください。

ここでは単価27円で計算してみます。

【例1】6畳タイプを1日10時間使用した場合

1日10時間の使用 1ヶ月毎日10時間の使用
計算式 0.96kW×10時間×27 259円×30日
電気代 約259円 約7,770円

1ヶ月毎日10時間使用することで、約7,770円程度の電気代がかかってくることになります。毎日5時間の使用にすることで、単純計算で半額の約3,885円です。

【例2】8畳タイプを1日10時間使用した場合

1日10時間の使用 1ヶ月毎日10時間の使用
計算式 1.5kW×10時間×27 405円×30日
電気代 約405円 約12,150円

こちらも同様に1ヶ月毎日10時間使用したと仮定しますと、約12,150円程度の電気代がかかることがわかります。ちなみに毎日5時間の使用にすることで、単純計算で半額の約6,075円となります。

【例3】16畳タイプを1日10時間使用した場合

1日10時間の使用 1ヶ月毎日10時間の使用
計算式 2.85kW×10時間×27 769円×30日
電気代 約769円 約23,070円

他と同様に1ヶ月毎日10時間使用しますと、約23,070円程度の電気代がかかります。毎日5時間の使用にすることで、半額の約11,535円となります。

ただし一つ注意点があります。

8畳タイプと16畳タイプを比べてみますと、明らかに8畳タイプの方が電気代は安くなります。 だからと言って、16畳の部屋に8畳タイプの床暖房を2つ設置するという方法は大きな間違いです。

8畳タイプ2つの使用で、10時間の電気代は910円です。しかし16畳タイプでしたら、1つで769円となります。

こうして並べてみるとよくわかりますが、消費電力量が少ないからという理由で、部屋の大きなよりも小さな床暖房を複数敷く方法は余計な電気代がかかってしまいます。

部屋の大きさに見合ったサイズの床暖房を設置することが基本と言えます。

エアコンの電気代と比較

イメージ的に床暖房よりもエアコンの方が電気代が高くなると思っている方が多いようですが、実際にはエアコンの方が安いです。

同じ8畳タイプのエアコンの場合、消費電力量は515Wです。

1日10時間の使用 1ヶ月毎日10時間の使用
計算式 0.515kW×10時間×27 139円×30日
電気代 139円 4,170円

この計算式から、床暖房よりもエアコンの方が圧倒的に安いことがわかります。ちなみにエアコンの16畳タイプの消費電力量が1650Wですので、8畳タイプの床暖房とほぼ同じとなります。

また、さらにエアコンの電気代を安く出来る裏技もあります。こちらの記事もご覧ください。

ランニングコストを考えるなら蓄熱式床暖房

コストカット

少しでも電気代を抑えて、床暖房のある快適な生活を実現したいのでしたら、蓄熱式床暖房の設置をオススメします

この蓄熱式床暖房というのは、冒頭でも軽く触れましたが、電気代の安くなる夜間のうちに熱を蓄えておき、日中使用する際に放熱させる床暖房です。

蓄熱式床暖房でランニングコストを下げるためには、電気会社の「時間帯別電灯」に契約する必要があります。

一般的なご家庭の多くは、時間帯関係なく同一単価の「従量電灯」で契約しているかと思いますが、従量電灯のままでは蓄熱式床暖房のメリットが受けられません。

時間帯別電灯に契約することによって、昼間(午前7時~午後11時)、夜間(午後11時~翌日午前7時)に区分され、夜間は割安料金で電気を使うことが出来るようになります。
⇒床暖房のガス代はつけっぱなしの方が安い?

蓄熱式床暖房の電気代

それでは具体的に、時間帯別電灯契約で蓄熱式床暖房を設置することによって、どの程度の電気代までランニングコストを下げることが出来るのかご説明していきます。

電力会社によって多少の違いはありますが、時間帯別電灯の夜間単価は11円~13円程度になります。

ここで注意点として、時間帯別電灯に契約することで、昼間は30円前後と従量電灯よりも高くなります。つまり、PTCヒーター式床暖房や電熱線ヒーター式床暖房など、蓄熱式床暖房以外の場合は、時間帯別電灯にすることで電気代が高くなりますので注意が必要です。

では蓄熱式床暖房の電気代を計算をしてみましょう。

【例1】6畳サイズの蓄熱式床暖房を夜間8時間蓄熱した場合(単価11円)

1日8時間の使用 1ヶ月毎日8時間の使用
計算式 0.96kW×8時間×11 2,520円×30日
電気代 約84円 約2,520円

1ヶ月毎日8時間の蓄熱で約2,520円程度の電気代がかかります。

【例2】8畳サイズの蓄熱式床暖房を夜間8時間蓄熱した場合(単価11円)

1日8時間の使用 1ヶ月毎日8時間の使用
計算式 1.5kW×8時間×11 132円×30日
電気代 約132円 約3,960円

1ヶ月毎日8時間の蓄熱で約3,960円程度の電気代がかかります。

【例3】16畳サイズの蓄熱式床暖房を夜間8時間蓄熱した場合(単価11円)

1日8時間の使用 1ヶ月毎日8時間の使用
計算式 2.85kW×8時間×11 250円×30日
電気代 約250円 約7,524円

1ヶ月毎日8時間の蓄熱で約7,524円程度の電気代がかかります。

PTCヒーター式床暖房や電熱線ヒーター式床暖房の場合、例えば8畳で約12,150円必要となりますが、蓄熱式床暖房でしたら約3,960円と大変割安になることがわかります。

これでしたら誰もが蓄熱式床暖房を選ぼうと考えるかと思いますが、コンクリート工事費や断熱材などが必要になるため、最低でも100万円程度の初期費用が必要になるのです。

長い目で見れば蓄熱式床暖房の方がお得ですが、高額な初期費用を捻出するのが難しい場合には、やはりPTCヒーター式床暖房や電熱線ヒーター式床暖房から選ばなければいけないご家庭も多いでしょう。

床暖房の導入をご検討されているのでしたら、一度シミュレーションしてみることをオススメします。

以上のように、今回は床暖房にかかる電気代についてご紹介させていただきました。

とっても快適に過ごすことが出来る床暖房ですから、電気代のことを気にせず使いたいですよね。まず最初に、貴方のご自宅で使用している床暖房でいくらの電気代がかかっているのかを計算してみてください。

そしてもちろん、正しい節約を心掛けることも大切です。他にも電力会社をの乗り換えたり、プランの切り替えでも床暖房の電気代を安くすることが出来るかもしれません。

電気代を節約しながら床暖房が使いたいなら、電気料金プランを見直そう

このように、床暖房の電気代は8畳タイプでも1ヶ月約1万2千と、意外と高いです。電気代節約のためには、こちらでご紹介したように蓄熱式床暖房を設置することも視野に入れてみてください。

しかし、初期費用もかかりますし中々節約と言っても難しいものです。そんな場合は、電気料金プランを一度見直してみることで大幅に電気代節約ができるかもしれません。