夏の節電対策!簡単にできる5つの方法
日射しが強くなってきましたね。これからの梅雨や夏の季節はエアコンやシャワーを使う機会も増えて、油断すると電気代がうなぎ上りになってしまうことも。
今回は夏にたくさん使いがちなエアコン、冷蔵庫、照明、シャワー、テレビといった5大家電について節電のポイントを押さえて、電気代を上手に抑える方法を探ってみました。
夏の節電のポイントはエアコン
エアコンの基本的な節電ポイント
夏場に最も電力を消費している家電はエアコンで、家電全体の約60%も占めています。
最も使用する時間帯は13~16時の間が多く、この時間帯にいかに節電できるかが重要になってきます。
下記のことに気をつけるだけで、夏の電気代にどのくらい差がでるかを調べてみました。
(電力量料金は1kWhあたり26円で計算)
注意する点 | 節約金額 | 節電量 |
---|---|---|
冷房の設定温度を28~30℃で自動設定する | 約780円 | 約30kWh |
ドライに設定したり扇風機を使ったりして冷房をつけっ放しにはしない | 一部屋あたり約3000円 | |
フィルターをこまめに掃除する | 約780円 | 約30kWh |
室外機を30度以上の気温の場合冷やす | 消費電力を約5%削減 |
いろいろな節電対策はありますが、一人でいる時はエアコンを使わないことがやはり一番、効果的な節電になります。
家族と一緒だと自分一人の意見を押し通してばかりもいられないので、エアコンを使わざるを得ないですよね。でも、一人の時は使わないで「節電+節約」を目指しましょう。
ただし、1日にエアコンを付ける時間が長い場合は、付けっぱなしにした方が電気代が安くなる場合もあります。
窓に直射日光を当てない工夫がじわじわ効く
例えば、昔ながらの"すだれ"や"よしず"を使用するのも一つの方法です。これらを使って太陽の直射日光を遮断し、室内の温度が上昇するのを防ぐとエアコンの設定を弱めても快適に過ごすことができるのです。
すだれは軒先に吊るして使用するタイプで、現在では100円ショップでも販売されており、比較的安い価格で手に入ります。よしずは軒先に立て掛けて日除けとして使用しますが、すだれよりもサイズが大きく、取り回しにくい一面も。手軽に使用できるすだれの方が、集合住宅などでも多く利用されています。
特に効果的な使い方は、午前中に日差しが入る東側・午後に日差しが入る西側に掛けて日除けとして使うのがスタンダードな方法です。
エアコンの冷風を家族でシェア
部屋ごとにエアコンが設置されている家庭だと、1人が1つのエアコンを使ってしまい電気代が多くかかってしまいます。
何部屋にも分かれて個人ごとにエアコンを使うのではなく、リビングにのみ使用して家族がまとまって涼めると効率が良いですね。
さらには冷気が外に逃げないようにドアやふすまをピッタリと閉める、ブラインドやカーテンをして室内を区切り、温度のムラをなくすなど、部屋の使い方を工夫することでもかなりの節電につながります。
また、タイマー機能を上手く活用して、無駄にエアコンを使用しないように心掛けることも大切です。
帰宅後の暑い部屋を効率よく冷やすには
外出から帰った後の暑い室内を効率よく冷やして、一刻もはやく快適な空間にしたいですよね。エアコンのパワーだけで冷やすのではなく、もっとアナログで効果的な方法があります。
一旦、ドアや窓を全開にして室内の空気を外に出し、こもった熱気を外に放出してからエアコンを使うと効率よく冷気が循環します。これは車でも使えるテクニックで、対角線上にある窓を全開にすると風の通りが良くなり、車内にこもった熱気を吹き飛ばすことができます。道具も要らない簡単な方法ですから、ぜひ試してくださいね!
その他にも冷感グッズなど、体を冷やすグッズもたくさん販売されています。インナーや寝具などを上手く活用することで、エアコンの設定温度を上げることだって可能になります。
夏になると増える冷蔵庫の開閉回数対策
冷蔵庫の基本的節電ポイント
冷蔵庫も下記のことに注意することで、どれだけ夏期に節電できるのか調べてみました。(電力量料金26円で計算)
注意する点 | 節約金額 | 節電量 |
---|---|---|
開閉回数と時間を減らす | 約78円 | 約3kWh |
温度設定を「強」にしない | 約416円 | 約16kWh |
詰め込み過ぎない | 約286円 | 約11kWh |
壁から少し離す | 約293円 | 約45kWh |
開けている時間を短くする | 約39円 | 約1.5kWh |
冷蔵庫の温度ですが、場所により適切な温度が違います。この温度を目安にして無駄に冷やし過ぎないようにしましょう。
冷蔵室 | 1~5度 |
---|---|
冷凍室 | -18~-22度 |
野菜室 | 3~7度 |
冷蔵庫内と背面の掃除をする
冷蔵庫内の掃除には、重曹を使うと効果的です。重曹は安全なうえに消臭効果もあるので、冷蔵庫の掃除にピッタリです。スプレーボトルに水100mlと重曹小さじ1杯入れて、よく振って重曹水を作ります。背面もホコリが溜まると無駄に消費電力がかかります。ホコリが溜まらないようにマメに掃除をしましょう。
ドアパッキンは念入りに!
冷蔵庫のパッキンが汚れていると、ドアを閉めても冷気が漏れる心配があります。汚れがこびりついていたら、重曹水をぬるま湯で作ると効果的です。パッキンがドアと密着できなくなるぐらいになったら交換しましょう。
壁にピッタリくっつけない
掃除の際に食材を全部外に出すことで、冷蔵庫も少し軽くなります。もし、冷蔵庫が壁にぴったりと密着するように設置しているのなら、このチャンスを逃さずに、できれば壁から5~10cmぐらい離れたところに移してください。壁から少し離すことで放電効果が生まれ節電にもなります。
冷気カーテンを利用する
冷蔵庫内に冷気カーテンを使うと、外気が庫内に入るのを防いでくれるので、冷蔵庫内の温度が上昇するのを抑えてくれます。冷気カーテンは一度設置してしまえば他のケアが不要になるので、楽に節電効果を持続してくれます。
魔法瓶を活用する
夏場は冷たい飲み物が欲しくなって、冷蔵庫の開閉回数が増えますよね。冷たい飲み物は魔法瓶に氷と一緒に入れてテーブルに置いておくと、冷蔵庫の開閉回数を減らせます。特に麦茶のような、家族全員が飲むものは飲まれる機会が多く、この方法が効果を発揮します。
冷蔵庫内のレイアウトを工夫する
普段から頻繁に使用するものは、取り出しやすい場所に置いておくと冷蔵庫を開ける時間の短縮につながります。整頓された冷蔵庫は中身が確認しやすいだけでなく、冷気の循環も効率よく行えるので節電におけるメリットが多いのです。
冷蔵庫の設定を下げるのは食中毒が心配
冷蔵庫の中も、機種によっては冷却温度の設定を変えられます。しかし、これをむやみに変えてしまえば、食品の保存に適した温度より高くなってしまう恐れも! 適切でない温度設定は食材を痛めてしまい、夏なら食中毒の心配が出てきますよね。
食品ごとの適正な保存温度を覚えていられれば良いのですが、これを把握するのはなかなか難しいです。食の心配をするくらいなら、冷蔵庫内の設定には手を付けずにおきましょう。節電も大事ですが、健康上の心配を抱えてまで行うべきではありません。
シャワーの回数が増えると電気代も心配
シャワーは約16分程度までならば省エネになりますが、それ以上ですとコスト高になってきます。
1分間でシャワーに使用する水の量は、約12リットル、浴槽に溜める水の量が平均的に見て約200リットルになるので12リットル☓16分=192リットルが目安になります。
この数値から判断できることは、一人暮らし以外の場合はシャワーだけで済ますと光熱費が高くなるということです。つまり家族の人数が多いほど、シャワーのみで入浴するのはコスト高につながりますので注意が必要です。
その他の注意点 |
---|
勢いを抑えるようにする |
熱くなる前のシャワーの水はとっておいて掃除や植木の水やりに使う |
夏場は設定温度を低め(37℃程度)にする |
テレビをついダラダラ見てしまう対策法
テレビも下記のことに注意することで、どれだけ夏の節電ができるのか調べてみました。(電力量料金26円で計算)
液晶テレビの場合
注意する点 | 節約金額 | 節電量 |
---|---|---|
消す時はテレビの上面や側面にある主電源ボタンをOFFにする | 約174円 | 約6.7kWh |
画面の明るさや音量を調節する | 約176円 | 約6.75kWh |
プラズマテレビの場合
注意する点 | 節約金額 | 節電量 |
---|---|---|
消す時はテレビの上面や側面にある主電源ボタンをOFFにする | 約367円 | 約14.1kWh |
画面の明るさや音量を調節する | 約988円 | 約38kWh |
画面の掃除をする
見たい番組が終わったらすぐに主電源を切ってテレビの前から離れること。一番大きいのは、待機時消費電力です。
最近では、待機電力をカットできる節電用コンセントも販売されています。節電用コンセントのスイッチをOFFにするだけで、テレビの主電源をOFFにできます。テレビの節電は待機電力リモコンで消すだけではではなく、主電源を消すことで初めて節電になります。
テレビを視聴中にトイレに行ったり、飲み物を取りに行ったりする時にも、つけっ放しで行くのではなく電源をOFFにしてみましょう。積み重ねれば消費電力量に差が出てきます。出来る限りマメに切り替えましょう。
昼間の照明に注意して節電
照明も下記のことに注意することで、夏にどの程度の節電ができるか調べてみました。(電力量料金26円で計算)
注意する点 | 節約金額 | 節電量 |
---|---|---|
こまめに照明を消す | 約130円 | 約5kWh |
白熱電球を電球形蛍光ランプに替える | 約546円 | 約21kWh |
照明を蛍光灯からLED照明に切り替えますと、電気使用量をほぼ半分程度にまでカットできます。LEDは購入するときは値段が高いですが、長期的な視点で見るとかなりの省エネにつながってきます。
LEDは蛍光灯と比べて発する熱が少ないのも、部屋の温度を高めずに済むというメリットがありますよ!
そして、照明器具はこまめに掃除することも重要です。ホコリや汚れで暗くなるのを防げれば、いつまでも照度を明るく保つことができ、照度を落として使用しても暗さが気になりません。
日中など外が明るい時間帯は、照明をつけずに採光を取り込むなどの心がけが大切です。照明は基本的に使用しなければ、電気代は発生しません。照明が必要ないときも、ついつい灯りをつけたままにしてしまう"ながら使い"や、つけっぱなしは避けましょう。
なお、リモコンで電気を消した場合には待機電力が微量に発生しますので注意が必要です。
まずはできるところから! 節電の習慣を身につけよう
以上、夏の節電方法について見てきました。むやみに節電をして節約を意識するだけではなく、家電の特性を理解して紐解くことでさまざまなアイデアが浮かんできましたね。
節電をする感覚が身につけば、思っている以上に簡単に「節電+節約」が実現できそうな気がしてきませんか? 今年の目標に節電や節約をあげた方の参考になり、目標達成に少しでも役にたてばと思います。