ダイソン掃除機の電気代を計算してみた

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高級掃除機として名高いダイゾン。その優れた吸引力は有名で、他社製品と比べてもトップクラスの実力を誇っています。では、電気代はいくらぐらいかかるのでしょうか?

吸引力では不動の地位を築く高級掃除機ダイソン

掃除機をかけている女性と子供

ダイソンは、紙パック不要、目に見えない細かい粒子なども吸い込んでしまう落ちない吸引力、きれいな排気が特徴の高級掃除機。これ一台で床だけでなく、照明からカーテン、ソファや布団と、専用のツールを付け代える事でありとあらゆる場所を掃除することができます。

サイクロン式と紙パック式の違い

掃除機とは、負圧を発生させることでゴミを吸い込みやすくし、中で空気とゴミを分離。ぎゅっとゴミだけまとめて捨てられるようにする家電製品です。サイクロン式と紙パック式とありますが、ダイソンは前者のサイクロン式。

紙パック式ではゴミをこして取る方法で、サイクロン式では遠心力を用いて吸い込んだ空気からゴミだけを分けて取りだします。

サイクロン式は吸引力が低下しない

ダイソンの掃除機は、円錐状の容器が複数個集まっているのが特徴。広く開いている口を上に、側面から空気を送り込み、上部から空気を吸い出してサイクロンを発生。ゴミは遠心力で壁側にぶつかって回転力を失い、下に落下して底に集まります。

サイクロン式と紙パック式の大きな違いは、空気の通り道を邪魔しない事です。紙パック式では、ゴミを集める紙パックが空気の通り道にあるので、ゴミは溜まるものの空気の流れが邪魔されてしまう事になります。これは吸引力を弱めることにもなります。

紙パック式では吸引力がどうしても落ちてしまうので、それを踏まえて500~600Wは出せるようにしています。ダイソンでは200Wです。

ゴミの吸い取りには200Wあれば十分なのですが、紙パック式では吸引力が落ちることがわかっているので大きく設定しているのです。ダイソンの掃除機は吸引力が落ちる心配がないので、必要な大きさでしか設定していないのです。

紙パック式とダイソンの電気料金

紙パック式の掃除機は吸引力が大きく設定されているとはいえ、製品によっては吸引状態から自動でコントロールする機能も備わっています。紙パックにまだゴミがたまっていない状態では、電力もそこまで消費されません。

ただ、ゴミがたまっていくと吸引力もどんどん大きくなりますので、消費する電力も大きくなります。また、紙パック式では電気だけでなく紙パック代も必要となります。

例えば、1ヶ月10時間使用したとして、最初は500Wで最終的に1,000Wまで上がったとした場合にかかる電力量は「(0.5+1)×10÷2=7.5kWh」。電気代は1kWh あたり25円、紙パック代が150円かかったとすると、「(7.5×25)+150=337円」となります。

ダイソンには自動でコントロールする機能はなく、自分で強弱を切り替えるものとなります。一定で1kWとして同じ条件で使ったとすると、電力量は「1kW×10h=10kWh」。電気代は、「10×25=250円」となります。

ランニングコストではダイソンの方が安い

自動調節機能がついている紙パック式の掃除機とダイソンを比べると、電気代だけでは紙パック式の方が安いですが、紙パックという消費するアイテムがある事でガラリと変わってきています。ダイソンはあくまでも電気代だけなので、ランニングコスト的には安くなるのです。

ダイソンは長くつかえるエコ家電

電卓を持って笑っている女性

ダイソンの連続使用時間は、通常モードでは20分ですが、「強」モードでの連続使用は6分間しか使えません。充電時間は、210分(3.5時間)必要となります。その重さは2.3kgと軽いので掃除も苦にならず、吸引力が下がらないので掃除もさくっとすみます。

また、本体は頑丈に作られており、高い耐久性も備えています。ノズル部分やホースも、多少の事では破損する心配もなし。紙パック式のように、掃除機専用アイテムが廃盤になってしまい、掃除機自体が使えなくなってしまうということもないのです。

ただ、ダイソンは消費電力が高いので、掃除する前に部屋を片付けて稼働させる時間を減らすことが必須。マイクロファイバーのモップなどを併用して、ダイソンを使う時間を減らすのも一つの方法となります。

⇒消費電力と年間消費電力量は全然違います!

フィルター式の中でも目詰りしにくい

メンテナンスにおいても紙パック式よりも秀でており、使用しているフィルターは、いちいち交換する必要がない洗えるタイプ。ただ、使用していると目詰りがおこり、これは吸引力を低下させますので定期的に自分で手入れする必要があります。

とはいえ、吸い込んだ空気とゴミをフィルターで分離させているわけではなく、円錐形のサイクロン部分で遠心力で分離しています。フィルターは吸い込んだ空気を通過するだけなので、他のフィルター式掃除機と比べても目詰りしにくいタイプといえます。ですから、フィルターの掃除もそこまで頻繁におこなう事にはなりません。

新旧モデルで違うダイソンのフィルター

ダイソンでは、2種類のフィルターが使われています。使い続ける事で消耗していくのでいずれは交換が必要になりますが、水洗い可能なので頻繁に買い換える必要はなく、紙パックよりかは経済的です。

お手入れの目安は1ヶ月ほどとされているものの、ほとんどのゴミやホコリはフィルターに前で分離してしまうので、数か月に1回のお手入れでも大丈夫。吸引力もそこまで低下することはないといわれています。

「DC35」や「DC45」などの旧モデルでは本体とサイクロン部分を取りはずして水洗いしますが、比較的新しいモデル「DC62」「DC74」「V6」などは、筒状で指でつまんで引き抜くだけ。フィルターを簡単に取り外すことが可能で、着脱も簡単です。

バッテリーの寿命は1~2年

ボールを持って悩んでいる女性

ダイソンで採用されているリチウムイオン電池は、500回程の使用回数で寿命を迎えるといわれています。1日2回充電したとしたら、1年半~2年程で交換が必要になります。

これはあくまでも目安であり、500回使ったからといってその機能がストップしてしまうといったことはありませんが、バッテリーの充電容量が50%~60%程度しかできなくなってしまうので、以前よりかは短い時間しか使えなくなるでしょう。

充電時間が3時間ほどかかりますので、それではなかなか思うような時に掃除ができないことも出てきます。
さらに、リチウムイオンに特徴として、充電が完了した状態のまま長期間にわたって放置されていたり、高温の部屋や暖房器具の近くに設置すると、その性能が著しく低下してしまうことがわかっています。

寿命が短くなって1年ちょっとで交換しなければいけない事態になってしまうこともあるので、保管場所と充電には注意が必要です。

バッテリー不具合によるサイン

バッテリーの性能が低下すると、以前よりも運転時間が短くなるだけでなく、充電が完了している状態で掃除を始めても勝手に切れてしまう、全く動かなかったり、動いてもすぐにランプが点滅するなどの症状がみられるようになります。

こうした症状は、バッテリーを交換することでほとんどが解消されます。解消されない場合は他に原因がある可能性が高いので、ダイソンのカスタマーセンターに相談してみるのがいいです。

ダイソン製品の保証期間は2年間で、国内でサポートを受けるには事前に製品登録を完了しておく必要があります。日本向けモデルにはシリアル番号もついていますので、本人確認と一緒に必要となります。

高級掃除機として有名なダイソンは、購入するにしても決して安くはありません。電気代も紙パック式と比べて若干高くなっているものの、優れた吸引力で掃除を短時間に終わらせますので、同じ時間で比べるとダイソンの方が高くなるものの、かかる時間も電気代も他社製品よりかは効率的といえます。