電力自由化意識調査 乗り換えを検討する理由は?

電力会社の乗り換えは6割が検討している
この記事をご覧になっている方は、既に「電力自由化」についてある程度知っている方でしょう。では、日本全国ではどれくらいの方が知っているかご存知ですか?
実は8割強の人が知っており、6割弱の人が「内容まで把握」しているそうです。また、その中でも「実際に電力会社を乗り換えてみよう」と考えている人はなんと64%にも上ります。
多くの人の興味を引いている「電力会社の乗り換え」についての意識調査をまとめてみました。
すぐに乗り換えようと考える人は17%と低い
冒頭で多くの方が「電力自由化の乗り換え」に注目しているとお伝えしましたが、2016年4月の電力自由化と同時にすぐ乗り換えるという人は17%と低めの数値です。
50%ほどの人は、初めの方に変えた人の様子を見てから変えようと検討しています。興味はあるものの初めてのことなので、乗り換えに関し慎重に進めたい様子がうかがえます。
電力会社変更のポイントとなるのは、やはり、使用料金が今より低くなるのか、ということが重要で、もし15%以上使用料金が下がるのなら、67%もの人が変更したいと考えています。
約20%の人は環境への配慮も挙げ、再生エネルギーの使用量の多い会社を選びたいという意志をもっています。
脱原発・再生エネルギーへの関心
原発エネルギーが危険な理由
脱原発について論じる前に、原子力エネルギーはなぜ問題視されているのか、について少し述べていきます。
原発エネルギーは一歩間違えると爆発事故が起こる危険性があり、放射能災害の危険も付きまといます。
また労働者の被爆なくしては動かないと言われるほど、労働者は被爆しながら働かざるを得ません。他にも核拡散の危険や、放射性廃棄物を排出してしまうことも問題視されています。
「脱原発」へ「多く支払う」は24.3%
さて、このような原発エネルギーを利用しない電力供給サービスになら、多く支払ってもよい、と回答した人は24%でした。
この回答から、脱原発に対する人々の関心は高く、脱原発を推進する姿勢は環境のため、災害を防ぐために、協力的に働いているように見えます。
再生可能エネルギーに対する意識調査
再生可能エネルギーの特徴は、枯渇しない、二酸化炭素を排出しないことなどが挙げられ、石油などのように限りある資源ではなく、太陽光や風力、地熱のように自然界に常に存在するエネルギーです。
永続的に利用できると考えられている資源は太陽光、風力発電、水力、地熱、太陽熱、大気中の熱、バイオマス(動植物由来の有機物)が挙げられ、電気や熱、燃料製品などに利用されます。
再生可能エネルギーに関しては、再生可能エネルギーのみを利用した電力供給サービスを利用したい人は26%でした。
数字だけ見ると全体の4分の1ほどの多くの人が関心を持っているように見えますが、2013年の30%からみると、やや低下しています。
ガス自由化を視野に入れている
乗り換えを検討している消費者は電力自由化のどんな面に期待して、サービスに関心を寄せているかまとめました。
「電気とガスのセット割引」に期待
電力自由化へ向けて、東京ガスや大阪ガスなどガス会社も、電力の小売りへ参入することが決まっています。また、来年にはガスの自由化も決まっています。
そのことから、ガスと電気の請求一本化を望む消費者は85%と高くなっており、理由は請求が一本になった方が契約など楽という意見が多数あり、それに加え「割引」にも期待が寄せられています。
これらのガス会社以外にも、電力会社のなかには、地域のガス会社と連携を図ろうとしている会社もあり、確かに「割引」についても検討をしている様子。
電力自由化後のガスと電気のセット割引への高い関心から、ガス会社と連携している電気会社は注目が集まるかもしれません。
乗り換えで生じるデメリットを考え検討
電力自由化で「必ず電気代は安くなる」と思っている方も多いと思いますが、実は電気代が上がってしまう可能性もあるのです。
その理由を解説していきます。
電力の供給の安定性
これまで電力会社は10社のみで成り立っていました。他に邪魔する企業もなく独占していたので、保守点検や設備投資にも惜しみなく投資しており、電力の供給に問題はほとんどありませんでした。
しかし新電力になると、今までの電気会社より、発電設備に関する知識などは、どうしても劣ってしまうことが考えられます。そうなると何かトラブルが生じた時に、対処が迅速でなかったり、今までより劣ってしまうリスクが生じます。
電気代が上がる可能性
これまで電気は、発電した電気を変電所といわれる場所へ送り、そこから配電線を通って自宅まで届けられていました。これを電力会社がすべて行っていたのです。
ところが電力自由化により、電力を小売りする会社が参入してきますが、小売業者が送電するためには、電力会社から送電線を借りて電気を送らなければなりません。
この時に「託送料」という利用料が発生します。その分、その小売業者の景気によって、電気料金が上がったり下がったりする可能性もあるのです。
まとめ
電力自由化は電気代が安くなると考えられていますが、実際には起こり得ないとしても、良いことも悪いことも様々なことが起こる可能性があることを知っておいた方がよさそうです。
乗り換えに関しては慎重に料金以外のことも検討したいものですが、料金が低くなるケースが多いと予想されています。
あまり恐れずしっかり当サイトでシミュレーションして、乗り換えに役立でていただければと思います。
電力会社を変更するなら、まずは診断!
電力会社の変更を希望している方は6割弱存在しますが、多くの方はすぐに乗り換えようとはせず、慎重になっているのが現状です。しかし乗り換えが早い分だけ電気代を節約できますので、乗り換え先の電力会社の変更を検討するのは、早い内からの方が良いでしょう。
タイナビスイッチでは100社以上の電力会社の中から、あなたに合ったプランを探せるため、まずはどんな電力会社があるのか、一度確認してみてはいかがでしょうか?