東京電力の新プラン4つと既存プランを徹底比較!!
電力自由化に伴い公開された東京電力の新プラン。しかし4種類もプランが増えて迷っている人も多いはず……そんな人たちのために東京電力の代表的な既存プランと、新プランや注目の特典を徹底比較します!
東京電力の代表的な既存プラン「従量電灯B」
おそらく東京電力と契約している人の大多数が契約していると思われるのがこの「従量電灯B」プランです。基本料金が東京電力と契約した10~60のアンペア量で固定されていて、電気料金は使用した分に応じて段階的に増えていきます。
従量電灯Bの料金体系
<基本料金>
●最低契約料の10Aならば基本料金は1280円80銭
●最大契約料の60Aならば基本料金は1684円80銭
となりますので1Aにつき28円80銭の計算になります。
<電力量料金>
●最初の120kwhまでは1kWhで19円43銭
●120kWh~300kWhまでは1kWhで25円91銭
●300kWhを超えた場合は1kWhで29円93銭
※最低月額料金が1契約で230円86銭かかります。
東京電力 4つの新プランに隠された「ある共通点」
東京電力が新しく発表した4つのプランにはある共通点があります。それが「スマート契約」と呼ばれるものです。※スタンダードプランのSとLは除く
「スマート契約」が新規プランの根幹
基本料金の契約は主に「ブレーカー契約」と「スマート契約」に分かれています。
<ブレーカー契約>
●従来の契約方法
●ブレーカーの容量によって基本料金が決まる
<スマート契約>
●電気を使用した実績によって基本料金が変わる
東京電力の新プラン4つは、この「スマート契約
を採用」しています。そのため自分にあった最適なプランを選べば得しやすくなりますし、逆に損する可能性も高まっていますので注意が必要です。
東京電力の新プラン①「スタンダードプラン」
スタンダードプランはその名前の通り、一人暮らしの方からファミリー層など様々な世帯に向けたプランです。利用者に応じた3種のメニューに、さらに枝分かれしていますので、多くの人がこのプランを契約すると思います。
また東京電力のプランなので関東エリアの人限定かと思われがちですが、中部・関西エリアにも対応しています。中部・関西にお住まいの方も、この機会に東京電力のプランをチェックしてみるといかもしれません。
スタンダードS
●電気をあまり使わない方に適したプラン
●関東と中部で申し込みが可能
●スタンダードS⇒既存の「従量電灯B」を継承
10〜60アンペア内から契約できるので、東京電力の既存プラン「従量電灯B」と似たような内容になります。
<スタンダードSの料金体系>
●基本料金:10A 280円80銭(1A 28円80銭)
●電力量料金:関東と中部で違う
《関東》
最初の300kWhまで:1kWhあたり23円40銭
300kWhを超えた後:1kWhあたり30円02銭
《中部》
最初の300kWhまで:1kWhあたり23円32銭
300kWhを超えた後:1kWhあたり27円97銭
見てのとおり中部の方が安くなっています。基本的に従量電灯Bに近い仕組みと料金体系になっています。違いがあるとすれば、従量電灯BがスタンダードSに比べ、電量力料金が1段階多く変形することでしょうか。
スタンダードL
●電気を大量に使用する家庭に適したプラン
●関東と中部で申し込みが可能
●スタンダードL⇒既存の「従量電灯C」を継承
主開閉器の容量に応じた6kVA以上の場合に契約できるので「従量電灯C」と似たような内容になります。
<スタンダードLの料金体系>
●基本料金:1kVAで280円80銭(1A 28円80銭)※1kVAは10Aに相当
●電力量料金:関東と中部で違う
《関東》
最初の300kWhまで:1kWhあたり23円40銭
300kWhを超えた後:1kWhあたり30円02銭
《中部》
最初の300kWhまで:1kWhあたり23円32銭
300kWhを超えた後:1kWhあたり27円97銭
電力量料金は「スタンダードS」と同じ値で、従量電灯Cとも近い値となっています。
スタンダードX
スタンダードXはスマート契約に対応したため、既存のどのプランにも当てはまらない新しい料金体系となっています。またスタンダードプランで唯一「関西エリアにも対応」しています。
《スタンダードXの料金体系》
基本料金:関東&中部と関西で違う
1kWあたり561円60銭(関東&中部)
1kWあたり432円00銭(関西)
電力量料金:関東&中部と関西で違う
《関東&中部》
最初の300kWhまで:23円40銭
300kWhを超えた後:30円02銭
《関西》
最初の300kWhまで:23円32銭
300kWhを超えた後:27円97銭
最低月額料金(1契約あたり)
関東&中部:231円55銭
関西:253円80銭
こう見てみると、全体的に関西の方が安いので、関西電力管内にお住まいの方にお得なプラン設定となっています。
東京電力の新プラン②「プレミアムプラン」
プレミアムプランは「電気をたくさん使う家庭向け」な新プランです
基本料金が1kWにつき468円00銭(関東エリア)のため「割高」に感じるかもしれません。しかし400kWh以上の電気を使うとみるみるお得になっていきます。つまりプレミアムプランは電力を大量に使うご家庭ほど得をするということです。
《プレミアムプランの料金体系》
基本料金:1kWにつき
468円00銭(関東エリア)
432円00銭(中部エリア)
388円80銭(関西エリア)
電力量料金:関東エリアが一番割高。関西エリアが一番割安。
「東京電力なのに関東エリアが高い」ことに不満を持つ方は多数いるかと思います。しかし関東エリアにはその分しっかり得する特典が用意されています。
《東京電力が用意した関東エリア限定特典》(終了)
プレミアムプランへの先行申込みをすると、以下2つの特典をもらえます。
●ポイントコース→Tポイントもしくはポンタカードを12000ポイント贈呈
●商品券コース→商品券1万円分贈呈
選べるコースはどちらか1つですが、1万円相当の特典は非常に豪華です。また2年契約の方限定(2016年3月31日17:00まで)なので、悩みどころではありますが、その価値は十分にあるといえます。
東京電力の新プラン③「夜トクプラン」
夜トクプランは夜間に電気をたくさん使う人がお得になるプランです。
●日中は不在で、夜に電気を使う人にはうってつけ
●関東エリア限定
夜トクプランは『夜トク8』と『夜トク12』に分かれているので、その点を掘り下げていきます。
《夜トク8の料金体系》
基本料金:1kWにつき210円60銭
電力量料金:昼と夜に分かれている
昼間時間(午前7時〜午後11時):1kWhにつき32円14銭
夜間時間(午後11時〜翌日の午前7時):1kWhにつき20円78銭
最低月額料金:1契約231円55銭
昼と夜で11円36銭の違いがあります。
《夜トク12の料金体系》
基本料金:1kWにつき210円60銭(夜トク8と同じ)
電力量料金:「夜トク12」と「夜トク8」の違いはココ!
昼間時間(午前9時〜午後9時):1kWhにつき33円76銭
夜間時間(午後9時〜翌日の午前9時):1kWhにつき22円55銭
昼と夜で11円21銭の差額があり、 時間だけでなく、料金も違ってきます。設定時間がこちらのほうが長めにとってあるので使い勝手がいい。ただし料金は夜トク8に比べて若干高めの設定となっています。
夜トク8と夜トク12はどっちがお得?
選ぶ決め手は料金よりも「実際に電気を使う時間」
夜トク8と夜トク12…どちらにがいいか、迷う人も出てくると思います。決め手を挙げるとすれば「料金よりも電気を使用する時間」で選んだ方が得策と言えます。
例)
●帰宅が夜の9時頃で、出勤が朝の9時頃の人には「夜トク12」がぴったり
●帰宅が夜遅く、出勤が朝早い人には「夜トク8」の方が向いている
この機会にご自分の帰宅時間等を見直してみるのもいいかもしれませんね。
東京電力の新プラン④「スマートライフプラン」
スマートライフプランはオール電化住宅向けのプランです。
●総容量1kVA以上の夜間蓄熱式機器を使っている(エコキュートなど)
●キッチン・空調などを全て電気でやりくりしている家庭にぴったり
●関東エリア限定(夜トクプランと同じ)
《スマートライフプランの料金体系》
基本料金:1kWにつき450円00銭
電力量料金:昼と夜で違う
昼間時間(午前6時〜翌日の午前1時):1kWhにつき25円33銭
夜間時間(午前1時〜午前6時):1kWhにつき17円46銭
差額は7円87銭と、夜トクプランに比べて差額は低めですが、エコキュート等を使う人にとってはお得と言えます。また、東京電力の既存プラン「電化上手」と比べると、時間帯がゴチャゴチャしていないので、その点も見どころです。さらに住宅設備の修理サービスがつくのも見逃せません。
東京電力が4つの新プランに用意したBIGな特典
「電気代を払うとTポイントor Pontaポイント(どちらか)が貯まる」
- 電気料金1000円(税抜)につき5ポイント付与
- Web申込みで500ポイント付与
どちらも特別な手間がかからず、また無料でポイントカードを作成可能なので、まだお持ちでない方は今のうちに準備しておいた方が良さそうです。他にも各プランで説明したように、プレミアムプランやスマートライフプランでは更なる特典がついています。
東京電力の「中部・関西エリア向け料金プラン」特集
東京電力といえば関東エリア一帯に電力を供給する電力会社でしたが、電力自由化により他エリアにも電力供給を行えるようになりました。早速進出を果たしたのは中部電力エリアと関西電力エリア。それぞれのエリア専用の電気料金プランも登場しています。
中部電力エリア向け「スタンダードS・L・Xプラン」
関東エリアに登場したスタンダードプランが中部電力エリアにも登場です。基本料金と単価は少し異なりますが、基本的な特徴は関東エリア向けのものと同じです。
●スタンダードS:10~60アンペアの家庭向け
●スタンダードL:6kVA(60A)以上の家庭向け
●スタンダードX(スマート契約):毎月400kWh以上電気を使う家庭向け
電気料金1,000円につきTポイント・Pontaポイント(2016年9月以降)が5ポイント貯まり、Web申し込みで500ポイントプレゼントされるのも関東エリアと同様です。
中部電力エリア向け「プレミアムプラン」
●400kWhまでは定額料金
●それ以降は1kWhずつ料金加算
「従量電灯で毎月400kWh以上使う」時よりもお得な可能性が高いので、該当される方はシミュレーションを行ってみるといいかもしれません。こちらもポイントが貯まる対象の電気料金プランです。
ただし、関東エリアで適用された2年契約のキャンペーン特典が中部エリアは非対応という点にご注意ください。
ただし、関東エリアで適用された2年契約のキャンペーン特典が中部エリアは非対応という点にご注意ください。
関西電力エリア向け「スタンダードXプラン」
関西電力エリアにはスタンダードXプランが登場です。
●基本料金がスマート契約で決まる
●電力の単価が「最初の300kWhまで」と「それ以降」の2種類に簡略化
関東・中部とは基本料金も電力量料金も異なりますが、今までの関西電力とどちらがお得かをシミュレーションで確認してみるといいと思います。当然、Tポイント・Pontaポイントが貯まります。
関西電力エリア向け「プレミアムプラン」
毎月の電気もまとめ買いでお得!関西電力エリアのプレミアムプランは関東・中部エリア同様400kWhまでの定額料金と、400kWh超過分の電気を1kWhずつ購入する従量電灯を合わせたプランです。
関西電力の従量電灯で毎月400kWh以上使う方ならお得になる可能性が高いプランです。家電の利用を短時間に集中させなければ基本料金も安く抑えられる可能性があります。こちらも中部・関東と同じくポイントが貯まるプランです。
ただし、関東エリアで適用された2年契約のキャンペーン特典が関西エリアは非対応という点にご注意ください。
電力料金プラン選びは「何十年後を考えて」が得する!
東京電力は、さすが大手電力会社だけあって新しいプランやポイントサービスがバッチリ備わっています。各家庭により電気の使い方は全く違うので「新しいプランが絶対お得」とは言い切れません。
必ず、シミュレーションを行って、この世に一軒しかないあなたのお家にぴったりな電気料金プランを探しだしてください。ちょっとした努力で月に千円…1年で1万円…何十年後には何十万円も得することになりますよ♪
東京電力よりも、新電力のプランの方がお得?
東京電力の新プランは電気をたくさん使う家庭には、うってつけのプランですね。しかし逆をいえば、電気をあまり使わない環境下ならば、乗り換えることで逆に損をしてしまいます。また、単純に安さを追求するなら、東京電力よりもお得な料金体系の新電力会社が数多く存在します。
東京電力の新プランに魅力を感じなかった方は、是非とも新電力会社に乗り換えてみましょう! タイナビスイッチを利用すれば、各電力会社の料金を簡単に比較可能です!