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電力自由化

電力自由化でよく耳にするFIT電気とは?

再生可能エネルギー

電力自由化に伴って、このところ色々な耳新しい用語が出現していますが、FIT電気もその一つです。FIT電気は太陽光、風力、バイオマスなどの再生可能エネルギ-を使って発電した電力のことです。

2016年4月から電力小売が自由化されましたが、それに伴い私達ユーザーには電気に関する様々な新しい知識が必要になりますが、その中の一つがFIT電気です。FITは固定価格買取制度の英語 Feed-in Tariffの頭文字をとったもので、FIT電気は再生可能エネルギーで作られた電気のことを指します。

固定価格買取制度は、2012年に開始されました。これにより太陽光発電を初め、風力、地熱、小規模水力、バイオマスなどを用いて発電された電力を、国が定める固定価格で一定期間、買取ることが電気事業者に義務付けられました。
⇒多少の負担をかけても再生可能エネルギーで自給自足するべき?

固定価格買取制度の目的は?

FIT電気の意味は、分かりました。しかし、固定価格買取制度の目的は何なのでしょうか。
固定価格買取制度は、自然エネルギーともいわれる再生可能エネルギーの普及と技術革新を目的にした国の助成政策の一つです。再生可能エネルギーが普及すれば、エネルギー自給率が向上するだけでなく、地球温暖化対策や産業育成などへの貢献を含めて、将来的には日本のエネルギーの柱になることが期待されています。

日本での開始は2012年と遅かったのですが、海外では2000年の初めの頃から Feed-in Tariff の名前で欧米中心に40カ国以上で実施されています。

FIT電気の買取費用はユーザーが負担している

お金

ここまでの情報を知る限りでは、FIT電気の制度はとてもよくできているように思われます。なぜなら、再生可能エネルギーの太陽光発電に見られるように、発電した電力は長期に渡って高価格で買取ってくれますから、初期投資が回収しやすいだけでなく、将来的な利益の見積りも困難でないからです。

これですと、太陽光発電の普及は一気に進むと予想できます。しかし事業者のメリットを考える反面、電力の買取をする側の電力会社の買い取り費用が心配されます。はたして、10年~20年にも及ぶ長期間の買取に必要な莫大な費用は大丈夫なのでしょうか。こんな心配が頭をよぎる人も少なくないはずです。

しかし、そんな心配は無用なのです。なぜなら、FIT電気の買取費用は電力会社が負担するのではないからです。では、誰がそれを負担するかといえば、なんと電気を使用するすべてのユーザーなのです。電力会社は電気料金の一部として、「再エネ賦課金」の名目でユーザーから集金するお金を買い取り資金に当てるのです。

念のため毎月電力会社からくる「電力使用量のおしらせ」の明細に目を通してみてください。その内訳には、「再エネ賦課金」という料金がしっかり記載されているはずです。

これで分かるとおり、FIT制度は国や電力会社ではなく電気を使うすべてのユーザーによって支えられているのです。費用がユーザー負担になったのはFIT制度が経済成長を促したり、地球温暖化対策につながったりして、最終的には国民の利益になる、と考えられるからです。
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費用を負担してもFIT電気だけを使えないのはなぜ?

女性

上の説明でFIT電気の費用は、ユーザーの負担になっていることが理解できたと思います。となれば、どうせ費用を負担するならFIT電気だけを使いたい、と考える人が出てくるのは当然のことです。でも、残念ながらFIT電気だけを特定して使うことは不可能なのです。

なぜなら、電力は原子力発電、火力発電、太陽光発電などのように、たとえ発電方法が異なっても送電事業者はあらゆる電気が混ざり合う送配電網を使用して利用者に届けられるからです。この仕組みゆえに、例えユーザーが希望しても、特定の電気だけを選んで届けることはできないのです。

電源構成(エネルギーミックス)の開示がユーザーの電力選択を後押ししてくれる

上でも書いたように、FIT電気の買取費用を負担するのは国民なのに、FIT電気だけを指定して使うことはできません。電力にこだわりを持っている人の中には、この電気を使いたいと、特定の電力を希望する人も少なくないはずです。そうした人々のために、朗報というべき情報があります。それは、電力会社の電源構成(エネルギーミックス)の開示です。

これは各々の電力会社が、どのような電力をどのくらい販売しているかという、取り扱い電力の構成を開示することです。つまり原子力が何パーセント、火力が何パーセントという風に電力ごとの比率を開示するのです。これによってユーザーは、希望する電力を多く扱っている電力会社を選択することができるのです。

欧米に大きく遅れをとっている日本のFIT制度

電力小売自由化を機に、日本の電気システムは様々な点で大きく変わろうとしています。FIT制度もその一つですが、はたして欧米などと比べてどうなのでしょうか。電力自由化そのものが欧米よりかなり遅れていることを考えれば、FIT制度も同じように欧米に遅れをとっているのではないでしょうか。それを知るために、ここでは電力先進国ドイツにおけるFIT事情を見てみましょう。
⇒アメリカの電力自由化から日本が学ぶ事

ドイツのFIT制度は大きく進んでいる

ドイツ

ドイツは電力自由化をはじめ、あらゆる電力は先進国の中でも最も発達した国の一つです。それだけに電力自由化はもちろん、電気に関わる個々の政策もどの国より進んでいます。FIT電気も然りで、日本より遥か先を行っています。ということは、この国の今のFITを見れば、日本の行く末が予想できます。

ドイツでは日本より約20年も前の1991年に電力供給法が施行され、再生可能エネルギーの買い取り制度がスタートしました。この時点で、20年間の買取が義務付けられています。

とはいえ、このときは家庭用電力だけが対象で、価格的な訴求力が広く及ばなかったために普及はあまり進みませんでした。その後2000年代になって、新たに再生可能エネルギー法が施行され、固定価格で20年間買取られることになり、これによって再生可能エネルギーによる発電に対する投資の安全性が高まったと認識され、普及は次第に進みはじめました。

その後も法律は何度か改正され、2004年の再生可能エネルギー改正法の施行で、太陽光発電の電力買取価格が30%も引き上げられました。この大きな引き上げ幅が引き金となって、太陽光発電の普及率は大幅に伸び、2014年には太陽光発電の発電量が40,000MWに達しています。

こうしたドイツの姿を見ると、始まったばかりの日本のFITは、紆余曲折を重ねながら今後も発展の道を辿っていくことは間違いないと考えられます。

まとめ

FIT電気は再生可能エネルギーで発電された電気のことですが、太陽光発電をはじめとしたこれらの電力は、電力会社による固定価格で買い取りが義務付けられています。
でも案外知られていないのは、買取費用を負担しているのは私たち国民であるということです。この負担金については、毎月送られてくる電気料金の請求項目の欄に「再エネ賦課金」の名目ではっきり記載されています。

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