電気自動車にかかる電気代はいくら?

最近になって電気自動車が発売されるようになり、プリウスを初めとしたハイブリット車から、さらにはガソリンを全く使わない電気だけで動く自動車も登場しています。
そのメリットはなんといっても、ガソリンを使わず電気のみで走ることが出来るということであり、ガソリン代を気にする必要がありません。
しかしここで気になるのは、電気代はガソリン代よりも安いのかということでしょう。
わざわざ電気自動車を買っても、電気代がガソリン代より高いと、余計にコストがかかります。
そこで今回は電気自動車の電気代はいくらになるかご紹介します。
電気自動車の電気代を計算してみよう
それでは電気自動車の電気代はいくらぐらいになるでしょうか?
まずは前提条件として電気料金プランは、夜間がお得になるプランで計算し、料金は以下のようにします。
- 昼間の電気代 : 30円/kWh
- 夜間の電気代 : 13円/kWh
たとえば日産リーフだと、1kWhで約9km走行できます。
1回の充電で180kmほど走行可能です。
100km走行すると、電気代は昼間の電気を使うと約333円、夜間の電気を使うと約144円となります。
- 昼間 : 100km÷9km×30円 = 333円
- 夜間 : 100km÷9km×13円 = 144円
このような計算となります。
ちなみに各電気会社の電気料金プランには、深夜電力というのがありますが、これはエコキュートなどの電気給湯器を使用している人のプランとなりますので、電気自動車では使用できません。
電気料金を安くするなら、夜間の料金が安くなるプランなどを使用することとなります。
電気自動車の電気代をガソリン車と比較
ガソリン車と比較すると、どちらが安くなるでしょうか?
燃費20km/1リッターの車があったとします。
ガソリン代がリッター120円とすると、100km走行時のガソリン代は、600円となります。
- ガソリン代 : 100km÷20km×120円 = 600円
このような計算となります。
計算結果から考えると、遙かに電気自動車の電気代の方が、ガソリン代よりも安いことがわかります。
ただし電気自動車の方が、ガソリン車よりも販売価格が高い、充電するのに時間がかかる、乗っていればバッテリー交換などメンテナンス費用がかかる、などの多くのことがあり、これらをガソリン車と比べてどう考えるかで、電気自動車を利用するかどうか決まってくるでしょう。
またどちらが安いかと考えるのは、その時期にガソリンが安いか高いか、電気代が安いか高いかも影響してきます。
ガソリン車と比較すると
- 充電に時間がかかり、バッテリーが無いとすぐに運転できない
- 有料の充電スタンドを使うとお金がかかる
- 長距離を走ると電離切れで走れなくなる
- 屋外などに充電設備を作ると、天候の悪い日は雨や風を受けて充電しないといけない
電気自動車の充電方法
電気自動車を買うなら、必ず充電設備は必要となります。
ほとんどの電気自動車は100V電圧で充電できますので、家のコンセントに充電ケーブルのプラグを挿して使えば、充電は可能です。
ただし現在発売中の電気自動車の中で、日産のリーフのみは200V充電なので、工事が必要ですが、自宅まで200Vは通っていますので、数万円の工事ですぐに充電できるようになります。
急速充電にも対応している車種がありますが、急速充電設備を自宅に設置する場合は、150万円ほどの費用がかかります。
電気自動車の電気代を安くする方法とは?
電気自動車の電気代を安くするには、料金が安くなるプランを契約して、安い料金の時間帯に充電すべきです。
例えば、昼間乗って夜帰ってくるような生活をするなら、夜間が安い電気料金プランを契約して、夜間に充電するようにすることです。
充電する場合は、出来るだけ他の電化製品を使わない時間帯に行った方が良いです。
これは電気自動車の充電には、8時間ほど時間を要するので、他の電化製品を使いながら充電するとブレーカーが落ちてしまうこともあります。
8時間も電気自動車に充電のための電気を使うので、出来るだけ他の電化製品を使わない時間帯に充電すべきなのです。
全国にはメーカーが設置しているEV充電ステーションもあります。
有料と無料の場所があり、無料なら充電するのにお金がかかりません。
また有料でも、例えば日産ならスタンダードプランに加入すると月額料金だけで何度もステーションで充電が可能です。
EV充電ステーションでの充電は、30分ほどでほぼ充電が完了しますが、都内などの場所では混雑していて待たなければいけないことがあります。
太陽光発電から給電して燃料費を大幅削減
ガソリン車より圧倒的に燃料費が安くなる電気自動車ですが、充電する電気代が気になるという方もいると思います。そこでオススメなのが電気自動車と抜群に相性が良い「太陽光発電」です。
太陽光発電で発電した電気を電気自動車に給電すれば、燃料費を大幅に削減することが可能になります。天候や家庭で使用する電力によっては、燃料費が0円にならない場合もありますが、それでも大幅な燃料費削減は間違いありません。
電気自動車の必要コスト
電気自動車を使うなら、ガソリン車にはないコストもかかり、それを考えなければなりません。
充電設備
もしも電気自動車が100Vで充電できるなら、コードをコンセントに挿して充電すれば良く、特に工事などは必要ありません。
しかし200Vでしか充電できない車なら、ブレーカーや防滴ケースやコンセントなどの設置が必要であり、これらの工事に10万円ほどかかります。
もしも急速充電設備を設置したいというなら、先にも記載してあるとおり150万円ほどの費用で設置が出来ます。
バッテリー交換
もう一つ電気自動車の大きなコストとして、バッテリー交換があります。
どうしてもバッテリーは使用していると、自然と劣化して充電できる容量が減っていきますので、バッテリー容量が低下して極端に走行距離が短くなった場合は、交換が必要です。
日産のリーフならバッテリー交換費用は、およそ60万円となっており、大きな出費です。交換の目安は、10年使用か20万km走行後がタイミングと言われています。
電気自動車の使い方によっても、バッテリーの劣化具合は変化し、エアコンを多用したり、乗らずに放置したりすると劣化しやすく、それだけ交換時期も早まります。
その他
電気自動車も、乗っていればメンテナンスは必要です。
ガソリン車ならオイル交換をしなければなりませんが、電気自動車はエンジンでなくモーターで走っているのでオイル交換は必要ありません。
ただしエンジンオイルは必要ありませんが、ディファレンシャル・ギア用のオイルが必要です。<そして冷却水も定期的な補充は必要です。
エンジンやエアフィルターやガソリンタンクは無いので、従来のガソリン車のようにフィルターを掃除したり、タイミングベルトを交換するなどのことは必要なくなります。
ガソリン車に比べると、メンテナンスする部分は大幅に減って楽です。
電気自動車を検討してみませんか?
電気自動車を検討する場合は、電気代はガソリン代と比べると遙かに安いですが、それ以外のコストが多くかかるということも考えなければなりません。
受電設備などの設備投資にもお金がかかり、1回の充電で走れる距離以上を走ろうと思うなら、どこかのEVステーションで充電が必要になります。
また必ず乗っていれば、バッテリー交換の時期が来ますので、そのお金はどうしても必要となります。 →電気自動車の価格を4社徹底比較「充電時間 VS 走行距離」 どちらを見る? →テスラの電気自動車は価格が高い? モデルS等の性能を徹底比較
逆に考えると排気ガスを排出せずにクリーンで地球に優しい車であると考えたり、家はオール電化で電気自動車を利用しやすい環境が整っているなどということで、検討をしても良いかもしれません。
ちなみに余談ですが、電気自動車はガソリン車と比べると、車体重量は重くなります。
エンジンが無くなり小型電気自動車だと変速機も無くなりますのでその分軽くなります。
しかし、バッテリーと駆動モーターが追加されますので、全体として200kg前後重くなります。
将来的にバッテリーが軽くなり、今のガソリン車と車体重量が同じぐらいになれば、1回の充電での走行距離も長くなり、さらに電気代は安くなるかもしれません。
どうしても車体が重いというのは、走行距離を短くしている原因になります。
車体が重くて燃費が悪い?その分電気を安くすれば問題なし!
電気自動車のメリットは燃料となる電気を自分で選べることです。海外の事情で乱高下するガソリンよりも安定的に、安いコストで走らせることも可能なのです!
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