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ガス自由化

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ガス会社によってガスの種類や品質は違うの?

ガスコンロ

日本では「都市ガス」と「LPガス」という大きな2つの分類でガスが分けられていますが、実はガス会社によって、同じ「都市ガス」でも品質が大きく異なる場合があります。

というのも、ガスは天然に産出するものという特性から、同じトマトでもとれる畑が違うと甘さや酸っぱさなどが違うように、含まれる成分の組成が異なるからです。

都市ガスと一言で言っても、ガスの品質によっては2~3倍程度も発熱量が違いますので、自分の契約しているガス会社がどんな種類のガスを使っているかは知っておいた方がいいと言えます。

今回は、この「ガス」の種類や、種類による違いなどについてお話ししていきますね。
⇒2017年 ガス自由化で何が変わる?

ガスの種類は8種類もある!

LPGタンカー

ガスの種類は、具体的にはLPガス、都市ガスをすべて含めて日本国内では8つのグループに分類されています。

  • 都市ガス…メタンが主原料
  • 13A…標準発熱量10,000~15,000Kcal/㎥

東京ガスや東邦ガス、大阪ガスの3つの「大手ガス会社」は、発熱量の高い13Aのガスを採用しています。
日本の都市ガス利用者の90%程度が13Aを利用しています。

  • 12A…標準発熱量9,070~11,000Kcal/㎥

総武ガス、大喜多ガスなどが利用しているガスの種類です。
国内の都市ガス利用者のうち、3.6%程度の利用者がこの種類のガスを使っています。

  • 6A…標準発熱量5,800~7,000Kcal/㎥

一部の地方ガス会社が利用しているガスの種類です。
都市ガス全体で、0.9%程度の利用者がいます。

  • L1…標準発熱量4,500~5,000Kcal/㎥

一部の地方ガス会社が利用しているガスの種類です。
都市ガス全体で、2.8%程度の利用者がいます。

  • L2…標準発熱量4,500~5,000Kcal/㎥

一部の地方ガス会社が利用しているガスの種類です。
都市ガス全体で、2.2%程度の利用者がいます。

  • L3…標準発熱量3,600~4,500Kcal/㎥

一部の地方ガス会社が利用しているガスの種類です。
都市ガス全体で、0.8%程度の利用者がいます。

  • 5C…標準発熱量4,500~5,000Kcal/㎥

一部の地方ガス会社が利用しているガスの種類です。
都市ガス全体で、1.0%程度の利用者がいます。

  • LPガス…プロパン、ブタンが主原料

LPガスの標準発熱量は24,000Kcal/㎥で、LPガスの規格は全国で統一しているため、ガス会社によって品質は変わりません。

現在日本では、ガスを高発熱量へと調節する方が低発熱量へと調節するよりも低コストで簡単、かつ、高発熱量のガスと同じだけの発熱量を確保しようとすると、低発熱量のガスはより多くのガスを送らなくてはいけないため効率が悪いという理由から、高発熱量のガスへと切り替えが進んでいます。
⇒天然ガスとは?今後のエネルギーについて

ガスの種類が違ってもガス機器は同じ?

エコ

LPガスと都市ガスでは同じガス機器が使用できないことはよく知られていることだと思いますが、たとえ都市ガス間であっても、ガスの種類によってカスタマイズされたガス機器が必要です。

具体的にはガスの種類は、その組成(どういったガス成分がどの割合が混ざっているかの内訳)によってガスのノズル形状を変えなくてはいけません。
⇒ガス自由化を電力自由化から学ぶ

ガスの種類によってノズルが合っていないとどうなる?

ガスが不完全燃焼を起こさず、きれいな青い炎を保つためには、ガスが出る量とガスの燃焼速度のバランスが大切です。

ガスの燃焼速度は、それぞれのガスの組成によって変わるためバランスを保つためにはガスの出る量、つまりノズルの径の大きさを合わせて変える必要があります。

ガスの噴出量が多すぎる場合

ガスの噴出量が多すぎる場合、出てくるガスが燃えきる前に次のガスがでてきてしまうため、燃焼した炎がガスに押されて上に上がり、消えてしまいます。
これは、一般的にリフト現象と呼ばれています。

ガスの噴出量が少なすぎる場合

ガスの噴出量が少なすぎる場合、ガスが燃焼するスピードが上回ってしまい、炎が中に引っ込んで消えてしまいます。
これを、一般的にバック現象と呼びます。

ガス機器とガスが合っていなければ、上記のように燃焼不良が起きてしまう可能性が高いため、とても危険です。
ガスの会社や環境が変わった際には、今まで使っていたガス機器が継続して使えない場合もあるので、一度ガス会社へと確認することがおすすめです。

世界ではガスの種類はどうなっているの?

エコ

日本ではガスの種類が13Aへと統一される動きがあるとお話ししましたが、世界的にはその限りではありません。

例えば、韓国、台湾など天然ガスを輸入に頼っている国では日本と同じようにコスト面と効率を重視して、発熱量の高いガスを中心に使っていますが、米国では低発熱量のガスが主流です。

というのも、アメリカは自国での天然資源としてガスが産出しますが、産出したガスからエタン、プロパンなどの高発熱量の成分を抽出して個別で販売しており、それらを抽出した残り、つまり低発熱量のガスを「天然ガス」として流通させているからです。

一言で天然ガスというと、全く同じ資源のように聞こえますが、ガス事情は各国のガス利用状況によりその品質は全く異なりますので、ガス機器に関してもアメリカで使えるガス機器は日本では使えないということですね。

ガスの品質の違いを考慮してみよう

男性

LPガスと都市ガスは日本においてはメリットとデメリットが全く異なりますので、使う目的や住宅の環境によってどちらが良いか、どちらが得かは一概に言えません。

都市ガスを使う場合、現在では住んでいる地域ごとに都市ガスの会社は決められていますが、低発熱量のガス会社の地域から、高発熱量のガス会社の地域へと引っ越す際に、前の環境で使えるガス台などを「安いから」という理由であらかじめ買っていくと、ガスの品質の違いによって使えないということも考えられます。

ガスの品質や燃焼効率がガス会社によって異なるという知識を持っていれば、そういった「無駄」を生む行動は抑えられますので、ガスだけではなく電気も含め、毎日使う「エネルギー」についての最低限の知識は、私たち需要家も身に着けていたいものですね。

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