激安プロパンガスは安さに魅かれるけれどちょっと待って!

プロパンガスの料金は高い、と一般的に思われがちで、実際に都市ガスより料金は高くなっているというデータがあります。そんな中、どうしてもプロパンガスを使わないといけない場合、一般的なプロパンガス会社よりも安い料金で提供してくれる会社があれば、つい契約をしてしまうこともあるでしょう。
しかしちょっと待ってください!「安い」という価格の程度にもよりますが、激安で勧められるプロパンガスには、後々とんでもない罠が仕掛けられていることだってあるんです!
今回は契約した後で後悔しないように、激安プロパンガスで契約した後にある落とし穴やプロパンガスの料金について学んでいきましょう。
激安プロパンガスに契約するとこんなことが起こりやすい
激安プロパンガスの料金はだいたい200円から250円程度に設定されていることが多いでしょう。しかしこのような料金ではプロパンガス会社に利益が出ないので、必ず半年以内に料金を値上げしてくることが考えられるのです。
何回かにわけて結局470円から500円にまで値上げされてしまった!というケースが多いのです。
200円から250円程度で利益が出ない理由
ではなぜ200円から250円程度では利益が出ないのか説明しましょう。プロパンガスはほとんどが輸入となっているので輸送費などを含め190円ほどが原価になります。この価格にタンクローリーでの輸送費などがかかり仕入れ価格が最低でも230円ほどになってくるのです。
この価格で販売するということは業者には一切利益が入らない、ということになってきますよね。さらに通常は、そこから消費者の一般家庭へ配送するのに、充填費用や経費がかさなり最低300円程度になります。つまり、激安価格で販売していても、利益が出なく会社は潰れてしまう、ということなんです。
激安プロパンガスの契約を考えるときの注意点
そうは言っても経済的な余裕もないし、激安のプロパンガスに契約して数か月だけでも価格が安いと、生活がものすごく助かるから契約をしようとしている家庭もあるでしょう。
そういった場合に、どんなことに注意するべきか、またこういうケースは絶対にやめておくべき、という注意点も記していこうと思います。
保証書を発行してくれるか!?
先ほども述べたように、激安プロパンガス料金で契約をした場合、徐々に何か理由をつけて値上げをしてくる業者が多いことがわかりました。実際にプロパンガスは海外から輸入しているので、値上げしないといけないこともあることは事実です。しかし値上げが正当な理由でされているのかは、消費者にはわかりにくいのが現状です。
激安ガス料金につられ契約した場合は、後で値上げしてくるケースが非常に多いです。なので契約する前にきちんと「保証書」などの書面でガス料金を保証してくれる会社を選んだ方がよいでしょう。
そこまでしてくれたら、勝手な値上げはしにくいと考えられますが、書面の内容にも十分注意を払うことが必要です。
保証がなければ、何回かに分けて値上げをしてくることが考えられます。
激安期間だけ利用しようという考え方は後で痛い目に遭うことも!
中には激安期間だけ利用して、料金の値上げを言いだしたら契約を解約しようと考えている人がいるかもしれません。しかし、激安期間を利用してしまえば、なかなか解約しにくい方へと持っていかれてしまう傾向があります。
初めによほど手堅い保証書などを発行されていたら、値上げに対して強行した姿勢をとれるでしょうが、元々破格のガス料金で利用していれば、そのうち不足分を回収するため値上げしてくるのは目に見えていることです。
また今後ガス会社に契約する時も、優良ガス会社は数年は使ってほしい、という希望があることが多いので、あまり頻繁にガス会社を変更していると、不信感を与えてしまうことも考えられます。
その激安プロパンガスの価格は適正なのかしっかりと見極めよう
なぜ値上げするの?プロパンガスの料金
さてせっかく契約しても次々と値上げしてくるプロパンガス会社があることを説明しましたが、こじつけた理由のケースがあるにせよ、本当に値上げしなくてはならない事情があることもあります。
では、なぜプロパンガス料金は値上げするのか、理由を探っていきましょう。
秋から冬にかけて値段があがり、春から夏にかけて下がりやすい
プロパンガスの販売価格は海外から輸入している関係で、プロパンガスの原材料である石油の価格の高騰などにより、輸入するときの費用も上がりプロパンガスの料金も上がってきます。
またプロパンガスはサウジアラビアやカタールなどから輸入していますが、突然輸入国が値上げを宣言してくることがあり、こちらもその影響を受けます。だいたい秋から冬にかけてプロパンガスの需要が高まり、値段も上がります。しかし春から夏にかけては値段が下がるので、良心的なプロパンガス会社は値段が高騰してもやがて下がることがわかっているので、わざわざ消費者の値段を挙げることはしません。
しかし悪徳会社となると、値段が高騰したタイミングでガスの料金を上げ、春先に値段が下がった時には、値段を下げようかどうか迷っている間にタイミングを失い結局高い値段のまま請求し続けることもあります。そうしてどんどん値段が釣り上げられ、初めは激安料金に釣られて契約したのに、結局他のプロパンガス会社よりも高い値段になってしまった、という被害がよく聞かれます。
安すぎるプロパンガス料金には気をつけましょう!
プロパンガス料金が知らないうちに値上げされていた、などプロパンガスを使う上で注意した方がよいことを挙げていきます。もしこのような状態だったら…少しガス料金との付き合い方を見直していきましょう。
⇒2017年にはじまるガス自由化とは?
明細に基本料金や重量単価が記載ない
毎月届くガスの検針表や請求書、領収書にガスの基本料金や重量単価が記載されていないことがあります。このような場合は要注意です。基本料金や重量単価が記載ないと請求額が合っているか計算ができず、まとめた合計価格だけ表示されていても、確認をすることができないからです。万が一こっそりと何も言わず過剰に聴取されていても気付くことができません。
このような場合は、まずはガス会社に問いあわせてみるのが一番ですが、言葉を濁し曖昧なまま押し通そうとする場合もあります。
相談できる機関へ
そのような場合は、プロパンガスの料金が正しいか、公正な金額を提示しているのか調べてくれたり、優良なプロパンガス会社を紹介してくれる機関があります。
検索してみると全国対応している機関など、色々あるので、自分で調べてみるのがよいでしょう。
格安料金のガスに申し込んでしまった…
万が一誤って格安料金のガス会社に申し込んでしまった場合はどうすればよいでしょう。セールスに来たときに、慌てて申し込み、後でゆっくりとパンフレットを見てから気付いた、ということもあるでしょう。
そんな時はもう取り消しできないのでしょうか。
法律でクーリング・オフの制度があるので一週間以内であれば、申し込みの取り消しキャンセルができます。はがきなど書面での通知が必要な場合はそのような指示に従いましょう。
⇒「ガス自由化」のメリットとデメリットには何がある?
おわりに
いかがでしょうか。プロパンガスの料金が高いことは知っていたけれど、安すぎるのも考えものなんだ、ということがおわかりいただけたと思います。
ついつい安さに飛びついて契約してしまいそうな激安プロパンガスですが、ご紹介したような危険な場合もあるのでくれぐれも注意してから契約をしてくださいね。
またプロパンガスの料金について相談する期間もいくつかあるので、インターネットなどで調べて相談してみるのもひとつの方法です。
十分慎重な下調べを行ってから契約するようにしましょう。