深夜・夜間の格安電気は本当にお得? 検証してみた

電気料金プランは様々な形態がありますが、時間帯によって単価が変わるプラン…いわゆる夜間電力とか深夜電力とか呼ばれる、夜中の電気が安くなる電気料金プラン「時間帯別電灯」には夜型人間の電気料金が安くなる可能性を感じますよね。
時間帯別電灯に乗り換えた場合、電気料金は本当にお得になるのか? 費用をかけずに調べる簡単な方法が見つかりましたので、実際に検証してみたいと思います。
時間帯別電灯についておさらい
「時間帯別電灯」とは特定の電力会社が提供する電気料金プランではなく、電気を使う時間帯によって異なる単価が適用されるタイプのプランを総称するものです。
1日の時間帯を昼・夜・その他(朝・夕方ごろ)の3段階に区切り、昼・その他・夜 の順に電気の単価が高く設定されています。なかでも夜の単価は一般的な電気料金プランの「従量電灯」に比べ格安になることが多く、夜にたくさん電気を使うように家事の時間帯を調整すると、絶大な節約効果をもたらすことが可能と言われるのです。
昼間の電気使用量が意外に多いと損する可能性がある
時間帯別電灯がもつ「夜間の電気が安く、昼間の電気が高い」という特徴はリスクにもなってしまいます。自分では夜にしか電気を使っていないと思いつつ無意識に昼間も電気を使っていた場合、時間帯別電灯に乗り換えると電気料金が高くなってしまうかも…!? 本当に、電気料金プランの乗り換えは事前のシミュレーションが大事ですよね。
電気料金の診断サービスもあるといえばありますが、時間帯別電灯に初めて挑戦する時は実際のライフスタイルを加味しながら確認したほうが安心だと思うので今回の検証では使いません。
今回は新電力の「洸陽電機」がユーザー向けに提供する無料サービスを利用しました。というのも、たまたま乗り換えた先の洸陽電機が時間帯別電灯への適正チェックに最適だったからです。
従量電灯 vs 時間帯別電灯! 洸陽電機で比較した結果…?!
洸陽電機という新電力は関東・中部・関西・中国・四国・九州の6エリアの家庭や低圧契約の事業者に電気を小売しています。関東向けには時間帯によって電気の単価が変わらない、従量電灯タイプの「きほんプラン」と、夜の電気がおトクな時間帯別電灯タイプの「生活フィットプラン」を提供しています。
我が家は2016年12月から「きほんプラン」に契約しており、すでに請求金額が確定している時期でした。そこで、1月の電気使用量を「生活フィットプラン」の単価で電気料金を計算し、「きほんプラン」の請求金額と比較してみることにしました。その結果は…
「きほんプラン」から「生活フィットプラン」に変えると416円割高になる
というものでした。我が家のライフスタイルをもっと夜型に寄せないかぎり、夜間電力で節約効果は出ないようです。
ここからは検証方法を解説していきますが、かなり簡単なのでぜひお試しください。
スマートメーターの活用で詳細データを把握できる
ところで、電力会社を新電力に変えてみたことはありますか? 新電力に変えるとき、検針に使う機械がスマートメーターに変更され、時間帯ごとの電気使用量を簡単に把握できるようになります。
さらに電気の使用量や明細などをWEB上で確認できる無料サービスがついてくるのですが、時間帯別電灯の適正をチェックするのにかなり便利です。
洸陽電機の独特なサービスも役立つ
電力自由化が2016年に始まって以来、我が家は 東京電力⇒東京ガスの電気⇒洸陽電機 の順に電力会社を変えてきましたが、洸陽電気にしか見られない独特のサービスが大いに役立ちました。従量電灯タイプの「きほんプラン」に契約したにも関わらず、予め時間帯別に電気使用量が仕分けられていたのです!
あとは、3色に色分けされた電気使用量を、時間帯別電灯である「生活フィットプラン」の単価で計算するだけです。
時間帯別の電気使用量を計算して比較した
時間帯別の電気使用量が一番見やすいのはこちら、月ごとに表示する画面ですね。
ピンクで囲ったところが1月分(2016年12月〜2017年1月)の時間帯別の電気使用量です。それぞれの数字に「生活フィットプラン」の単価をかけて計算をした結果がこちら。

もしも2016年12月〜2017年1月にかけて「生活フィットプラン」に契約していたら、請求金額は6,529円だったと計算できました。これを「きほんプラン」で請求された実際の金額と見比べてみます。
結果…「きほんプラン」の請求金額6,113円、「生活フィットプラン」の請求金額が6,529円。よって、我が家のライフスタイルなら「きほんプラン」を選ぶべきという結果になったのです。
生活フィットプランは他の時間帯別電灯と違うところも
ちなみに洸陽電機は、電気使用量を下記の3つに区分しています。
- 青=ナイトタイム 毎日22時〜翌日8時までに使われた電気
- 緑=ライフタイム 毎日8時〜9時、18時〜22時、休日の8時〜22時に使われた電気
- オレンジ=デイタイム 平日9時〜18時の間に使われた電気
洸陽電機の時間帯別電灯「生活フィットプラン」は休日(土日祝祭日と年末年始等)にデイタイムを設けない特殊な電気料金プランではあるものの、年末年始の在宅時間が長かった我が家にはむしろ有利に働いた可能性が高いです。
ただ、今回検証した期間(2016年12月〜2017年1月)は時間帯別電灯について全く意識せずに生活していました。日中の家事を夜間にずらせば、もっと節約できた可能性はありますね。
東京電力の従量電灯Bよりも「きほんプラン」が得だったらしい
検証のために洸陽電気の会員ページを見ていて気づいたのですが、電気料金のの明細にこのようなミニレポートがついてきました。
一般電気事業者とありますが、筆者宅は関東なのでこれは東京電力を意味します。東京電力の「従量電灯B」から洸陽電機の「きほんプラン」に変えたことで、1月は約279円お得だったようですね。ひと月の電気使用量が270kWhと決して多い方ではない我が家ですが、毎月着実に(かつ自動的に)節約できているようです。
時間帯別電灯にするならライフスタイルをもっと夜型にしなければならないのですが、普段通りの生活で節約できた「きほんプラン」が楽でお得だと思いました。手間暇をかけずに節約できているところに満足感を感じます。
ただし今後、ライフスタイルが大きく変わるときは再び「生活フィットプラン」を検討してみようと思います!
おトクな生活がずっと続く! 電気料金プランを変えなきゃ損
夜間電力に変えたときの節約効果を検証するのに利用した洸陽電機を始め、全国には個性的なサービスを打ち出す電力会社が登場しています。今回は洸陽電機を例に出しましたが、他の新電力にもこういったサービスがあるかもしれませんね。
たった10分程度の手続きを済ませたら、いつもの生活で勝手に節約効果が続く。スマートメーターを使った個性的なサービスが使える。そんな電気料金プランに乗り換えてみてはいかがですか?
あなたの一番おトクなプランは? 洸陽電機も診断可能!
今回の検証でご紹介した洸陽電機はもちろん、あなたのエリアで電気を小売する電力会社から最もおトクな電気料金プランを見つけましょう!
ちなみに洸陽電機は電気料金に応じて毎月JALマイルが貯まります。その辺も含めて総合的に節約できるプランは、タイナビスイッチなら簡単に見つけられます。気軽にお試しください!