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プロパンガス価格を左右する「CP価格」10年間の推移と未来予想

推移

一般的に、プロパンガスの料金プランが大きく変化することは少なく、ある程度一定の価格に保たれています。

しかし、プロパンガス自体は海外から輸入しているため毎月価格が変動し、販売収益も変化します。こうしたプロパンガスの価格変化や、どのような影響で変化しているかについて解説します。

プロパンガス取引の仕組みと価格推移について

プロパンガスを購入するまでの仕組み

日本では、プロパンガスを海外から輸入しているため、海外との契約価格による影響を大きく受けます。日本は、3分の1ほどをサウジアラビアから輸入しています。

プロパンガスは1tあたりのドル価格で取引されています。

サウジアラビア国営石油会社のサウジアラムコがCP(Contract Price)と呼ばれる価格を決定し、取引相手に通告、そして通告された価格で卸売り会社からプロパンガスを購入します。

そして日本のプロパンガス会社は、CP価格を参考にプロパンガスの小売価格を決定しています。

⇒プロパンガスの料金はどうやって決定されてるの?仕組みを徹底解説!!

過去10年間におけるCP価格の推移を見てみよう

過去10年のCP価格の推移を見ると、過去最高値は2012年3月の1,200ドルを超えた値であり、最低値は2016年3月の300ドルを下回った値です。

全体的な流れとしては、徐々に価格が低くなってきていることが分かります。

CP価格が大きく変動した時期とその原因について

変動

上記のグラフを見てみると、CP価格が大きく変動した時期があります。その時、一体何があったかのか詳しく見てみましょう。

ちなみに、CP価格は原油価格と連動しており、原油価格が上がればCP価格も上がり、逆に下がるとCP価格も下がっていきます

2008年1月から7月までCP価格が非常に高い理由

この時期にはCP価格は900ドルを超えます。2000年半ばから上昇した価格は、2008年7月に高値を付けます。

このCP価格の上昇の主な原因としては、中国を筆頭とする需要の高まりや中東地域の地政学的リスクの増大に加え、1990年代の原油価格下落を受けた投資、OPEC加盟国の供給量に対する不安などがあります。

ただし、大きな供給不足が起こったわけでなく、供給が少ないから価格が上がったわけでは決してありません。

この時期の特徴は、先物市場への資金流入があります。サブプライムローン問題で株や債権の運用利益が低迷し、新しい投資先を求めて先物市場に資金が流入しました。

このことにより、原油価格も上がり同時にCP価格も上がっていったのです。

2008年10月から2009年はリーマンショックによりCP価格が一気に下落!

2008年7月にCP価格は高値を付けましたが、その3ヶ月後の10月を境に、一気に価格は下落します。800ドル近くあった値が、2ヶ月で一気に400ドルを下回り、300ドル近くまで値が下がりました。

2008年9月にはリーマンブラザーズの経営破綻があり、いわゆる「リーマンショック」が起こったのです。

世界経済の落ち込みにより株も大きく下落し、世界的に石油需要も落ち込みます。原油の先物市場から投資マネーが引き上げられ、原油価格が短期間で大幅下落すると同時に、CP価格も大幅下落したのです。

価格が急落した後の2009年1月、OPEC加盟国は大幅な減産を実施し、2009年は原油価格が回復していくとともに、CP価格も回復します。

2010年~2014年にCP価格が上昇した理由

2010年に回復した原油価格は、2014年まで高い価格水準を維持します。2010年末からは、リーマンショック以前よりも高値になることもありました。

2010年末から中東と北アフリカで広まった「アラブの春」という民主化運動は、リビア以外の原油生産国には直接的な影響はありませんでした。しかし、原油価格の上昇要因となり、CP価格も上がっています。

2014年には、ロシアがウクライナに侵攻し、情勢が緊迫化したことで原油価格が上昇しました。中東以外の要因が原油価格に影響を与えたことは最近では珍しい現象です。

2015年頃から供給過多によりCP価格が下落!

2014年末から2015年はじめ頃を境として、原油価格は大きく下落していき、CP価格も連動して下落しています。2015年から2017年1月までは、CP価格は300ドルから500ドルぐらいの範囲で推移しており、この価格水準はリーマンショックの直後と同じ値です。

原油価格が2015年頃から急激に下がってきた原因は、世界的な原油の過剰供給だと言われています。

中国や新興国では石油需要は伸び悩みましたが、原油価格が安定してきたためロシアやブラジルが増産を続けました。

また、同時にアメリカでシェールガスの採掘が行われたのも、供給過剰に拍車をかけます。

こうして現在までのCP価格は、原油価格と連動して近年は安い価格で推移しています。

今後のCP価格の見通し

価格

今後もプロパンガスの価格は、もちろんCP価格によって決められ、原油価格の上下に応じて変化していきます。将来の原油価格を予想すれば、自ずとCP価格も予測出来ます。いくつかの機関による将来の予想をご紹介します。

⇒プロパンガス(LPガス)料金の全国平均から見えること

国際エネルギー機関(IEA)による原油価格予想

IEAでは、毎年秋に世界のエネルギー需要の見通しを発表しています。その最新版では、2014年の価格を底として徐々に回復していき、2020年には80ドルに達するとの見通しを中心シナリオとしています。

ただしもう1つ、今後も原油価格が低迷したままの低価格シナリオも分析し発表しています。その場合は2020年には55ドルになると見ています。

世界銀行による原油価格予想

世界銀行の発表では、2017年まで価格は低迷し、2020年にかけて緩やかに回復していく見通しを示しています。

ただしその回復も、60ドル近くと低い水準に留まるとの見方です。

ゴールドマンサックスによる原油価格予想

ゴールドマンサックスも独自の分析に基づいた価格見通しを発表しています。

CPA価格は中期的に低迷を続けると見ており、2017年から2018年にかけて60ドルまで回復し、2020年にかけて下落していき、50ドル前後に落ち着くと見ています。

米国エネルギー情報局(EIA)による原油価格予想

EIAも価格見通しを発表していますが、こちらの発表は2015年4月と少し古いです。

2016年に70ドル台に回復し、その後も回復を続け、2020年には80ドル近くまでいくだろうと見ています。

4つの機関の原油価格の見通しをご紹介しました。IEAの中心シナリオとEIAの予想では80ドルと高めの予想であり、世界銀行とゴールドマンサックスの予想は、高くても60ドルまでの回復と見ています。

ただ、どのケースでも2014年の90ドル以上の水準には回復しないと見ており、今後も原油価格は低迷するとの見方が大部分を占めています。

そのため、CP価格も今後は低水準を維持するのではないかと予想されます。

先述したとおり、プロパンガス会社はCP価格を参考にプロパンガスの小売価格を決めています。

プロパンガスを使用する際には、適正なガス料金を設定しているプロパンガス会社と契約するように気をつけましょう。

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