お風呂のガス代は都市ガスとプロパンガスでどれ位違うの?

プロパンガスの平均的な料金と都市ガスの料金を比較すると、プロパンガスの方が高い傾向にあるのは、一般的に知られている事だと思います。
では、お風呂のガス代で比較して、どれ位料金の差が発生するのか、詳しく調べてみましたので御覧ください!
お風呂を1回沸かすガス代を都市ガスとプロパンガスで比較!
水1Lの水温を1℃上げるためには、1kcalの熱量が必要となります
それでは、次の前提条件で計算をしていきます。
- 水温15℃
- お風呂の水量200L
- お風呂の温度設定42℃
水温15℃から42℃まで水温を上げる場合、
42℃-15℃=27℃
となり、27℃水温を上げなければなりません。
27℃水温を上げるために必要な熱量を計算すると、
27℃×200L×1kcal/℃・L=5,400kcal
となり、5,400kcalの熱量が必要になります。
都市ガスの場合
都市ガス1㎥を燃やすのに必要な熱量は、11,000kcalであることが多いです。
お風呂を1回沸かすには5,400kcal必要なので、
5,400÷11,000≒0.491㎥
となり、お風呂を1回沸かすには0.491㎥のガスが必要となります。
埼玉県の都市ガス価格は149.2円/㎥です。これを当てはめると、
149.2円/㎥×0.491㎥≒73円
となり、お風呂を1回沸かすのにかかるガス代は73円であることが分かります。
基本料金と合算してみましょう。埼玉県の都市ガス基本料金は950円です。1日あたりに換算すると、
950÷30日=32円
となり、1日あたり32円の基本料金です。
1日あたりの基本料金とガス代を合算すると、
約73円+約32円=約105円
となり、1日1回お風呂を沸かすのにかかる費用は、約105円という計算となります。
プロパンガスの場合
プロパンガス1㎥を燃やす時に発生する熱量は、一般的に24,000kcalであることが多いです。
お風呂を1回沸かすには5,400kcal必要なので、
5,400÷24,000≒0.2251㎥
となり、0.2251㎥のプロパンガスが必要となります。
埼玉県の適正プロパンガス従量料金は280円㎥です。
280円/㎥×0.225㎥≒63円
となり、お風呂を1回沸かすのにかかるプロパンガス代は、約63円です。
こちらも基本料金と合算します。埼玉県のプロパンガス基本料金の平均は1,595円で、1日当たり53円に換算されます。
1日あたりの基本料金とガス代を合算すると、
約53円+約63円=約116円
となり、1日1回お風呂を沸かす費用は、約116円という計算になります。
プロパンガスの料金を都市ガスの料金と比べてみましょう。
116円÷105円≒1.1倍
となり、プロパンガス料金の方が若干高くなります。
プロパンガスの料金はどうやって決定されてるの?仕組みを徹底解説!!
シャワーを30分使ったガス代を都市ガスとプロパンガスで比較!

一般的なシャワーは、10分間で8.5Lの水が流れると仮定してみます。
30分使う場合の使用水量は、
8.5L×3=25.5L
となります。
シャワーにかかるガス代についても、お風呂と同じ条件で計算していきます。
- 水温15℃
- シャワーで1回につき使用する湯量25.5L
- シャワーの湯温設定42℃
お風呂の場合と同じく、水温15℃から42℃まで水温を上げるには、27℃水温を上げる必要があります。
25.5Lある水の水温を27℃上げるために必要な熱量を計算します。
27℃×25.5L×1kcal/℃・L=688.5kcal
となり、688.5kcalの熱量が必要となります。
都市ガスの場合
先述したとおり都市ガスは、一般的に1㎥あたり11,000kcalの熱量です。
1日30分のシャワーには688.5kcal必要です。必要な都市ガスの量を計算すると、
688.5kcal÷11,000kcal/㎥≒0.063㎥
となり、0,063㎥のガスが必要となります。
埼玉県の都市ガス価格は149.2円/㎥です。これを当てはめてガス代を計算すると、
149.2円/㎥×0.063㎥≒9円
となります。1日30分のシャワー費用は9円という計算です。
1日あたりの基本料金とガス代を合算すると、
約9円+約32円=約41円
となり、1日30分シャワーを使用した場合にかかる都市ガス代は、約41円です。
プロパンガスの場合
プロパンガスは、一般的に1㎥あたり24,000kcalの熱量です。
1日30分のシャワーには688.5kcal必要なので、
688.5kcal÷24,000kcal/㎥≒0.029㎥
となり、0.029㎥のガスが必要となります。
埼玉県の適正プロパンガス従量料金は280円/㎥です。よって、
280円/㎥×0.029㎥≒8円
となり、1日30分のシャワー費用は8円という計算となります。
1日あたりの基本料金と合算すると、
約8円+約63円=約71円
となり、1日30分シャワーを使用した際にかかるプロパンガス代は約71円です。
プロパンガスの料金を都市ガスの料金と比べると、
71円÷41円≒1.7倍
となり、プロパンガスの方が大幅に高い結果です。
給湯式と風呂釜式のガス代も比較!

まず給湯式と風呂釜式の違いはこのようになっています。
給湯式
浴槽毎日お湯を入れ替える方式であり、給湯にて蛇口からお湯を溜める方法です。
風呂釜式
浴槽に蛇口から水を溜めて水から風呂を沸かす方法であり、毎日お湯を入れ替えずに前日の水を温め直して入れる方法です。
前提条件
200L水温15℃の水を40℃に沸かした場合について考察します。
先ほどのお風呂を毎日1回沸かすガス代の計算で、プロパンガスでのガス代の方が約1.1倍高いことがわかったため、プロパンガスの料金は都市ガス料金の数値に1.1を掛けた数値とします。
ガス代 | |
---|---|
都市ガスで給湯式 | 63.2円 |
都市ガスで風呂釜式 | 73.3円 |
プロパンガスで給湯式 | 69.5円 |
プロパンガスで風呂釜式 | 80.6円 |
都市ガスもプロパンガスも、給湯式と風呂釜式との比較では給湯式の方がガス代は安くなります。 しかし、給湯式の場合は水を毎日入れ替える事となりますので、水道代も入れて計算をすると一般的には風呂釜式の方が全体の光熱費はかからないと言えそうです。
風呂釜方式の電気代を検証『プロパンガス代を大きく節約出来る4つの方法とは?』
都市ガスとプロパンガスどっちを選ぶ?
プロパンガスの方が都市ガスよりも費用が高くなりますが、プロパンガスの火力は都市ガスの約2.2倍もあります。 プロパンガスには快適な火力がありますので、費用と快適性を考慮して、あなたにとってどちらのガスが適しているのかを検討してみると良いでしょう。
プロパンガスを適正な価格で利用する事が出来れば、都市ガスとそれほどの差が出ない場合もあります。 下記無料シミュレーションで、あなたのご家庭のガス料金が適正価格かチェックしてみてはいかがですか?