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フランスのガス自由化後も8割以上が国営ガスを利用している!

フランス

日本でも電力自由化の次に進められるガス自由化ですが、欧米を中心とした外国では比較的早くから始められています。特にヨーロッパの取り組みは早いのですが、その効果については各国によって様々なようです。
ドイツのガス自由化後の切り替え率は18%!!

フランスでは、ガス自由化後も8割以上のユーザーがこれまでどおり国営のガスを使用しており、ガス自由化が順調であるとは言えません。今回は、フランスのガス自由化についてスポットを当て、現在の運用実態やその背景などについて詳しく検証していきます。

フランスのガス自由化はどのような経緯で進められたのか

ガスコンロの火

エネルギー政策の内容も近年までは比較的日本と類似していたフランスですが、ガス自由化に関しては日本よりもずいぶん前からスタートしていました。

2000年から段階的に始まり、2007年には完全な形でのガス自由化に移行しています。ここでは、フランスのガス自由化が始まってからの経緯や実態をチェックしていきましょう。
⇒イタリアガス自由化4つの経緯について

国営企業の独占脱却のために2007年にガス自由化を達成!

元々フランスのガスマーケットは、ほぼ国営企業のみによって維持されてきました。利権を国家が独り占めするような状況に対する批判は多く、「ガス料金も自由化を」という動きは次第に活発化していきました。

その後、新規でガス市場に参入した業者はもちろん、大手の電力会社のガス市場への参入や、小規模のガス会社のフランス全土への拡販などによって供給体が増えています。これにより、2007年に制度上はガスの完全自由化が達成された形です。

日本のガス自由化と同じように、既存の大手ガス会社がすでに構築しているガス配管網を新規の参入業者も利用できる仕組みがフランスにも存在しており、これが業者増加に拍車をかけました。

全国供給のガス企業も10社以上に増加!

フランス全土にガス供給できるほどの業者となると、10社強ほどしか存在していません。元々、フランスではほぼ1社による独占だったのですから、このような業者数であってもずいぶん進歩したと言うべきでしょう。

全国向けのガス供給体が複数に増えた当初は、国営企業に対抗するようなガス料金が多く見られました。しかし、時間の経過と共に新規参入の業者は資金的な理由もあって、苦戦を強いられるようになっていきました。

そのため、近年の状況を見てみると大手以外の小規模ガス業者や後発組の新規参入組などは、不利な立場に追い込まれています。このような状況を見れば、フランスのガス自由化が成功したとはお世辞にも言えないことが分かります。

フランスのガス自由化後にガス会社を切り替えた世帯割合は?

パリの町並み

ここからはフランスがガス自由化を行って、国民が実際にどれほどガス業者の変更をしたのかについて見ていきます。

上述の内容からも分かるように、ガス自由化に名乗りを上げた業者の運営は決して理想的ではなく、ユーザー数や変更世帯割合も大きく引き離されている現状です。ここでは、その具体的な数字も見ていきます。

国営企業からの供給を受けている世帯がいまだに8割以上

現在のフランスのガス供給状況を見てみますと、最低でも8割以上のユーザーが引き続き従来の国営ガス企業を使っています。

つまり、フランスでは2007年からの自由化について思うような効果が出せていないと分析できます。2007年にスタートしてそれほど時間が経過していない時期では、新しい供給体への変更率も1割ほど存在していました。しかし、年を追うごとに変更率も半減するようになり、結果として国営ガス企業の1人勝ちを許してしまっています。

これは、既存のガスパイプラインを使えるという前提での結果になりますので、後発組の新規参入企業にとっては打撃も大きいのは言うまでもありません。

フランスのガス自由化後も国営が強力な要因とは?

グラフ

フランスとしても、少なくとも複数年をかけて進めてきたガス自由化ですが、交換率が一向に向上しないことは不本意でしょう。それでも、やはり状況が好転しない要因は何なのでしょうか?ここではその切実な事情をご説明します。

国営業者から変更するほどコスパの良い業者が多くない

まず、フランスには上述の全国へガス供給できる10社以上のガス企業の他に、エリア特定で展開を進める零細ガス企業も合わせると100を超えるとされます。

しかし、従来の国営企業に比べると長期的なコスパが期待できる業者が大変少ないのです

国営になると資金力も高く、問題対処力も経験から大いに優れています。一方、新規参入組になると一部を除けば少ない資金による収益性を期待する業者がほとんどですので、価格の安定性も国営ガス企業ほどは望めないと判断されます。

この点が各ガスユーザーが懸念するところであり、今1つ最終的な業者変更に踏み切れない大きな理由になっています。

新規参入ガス業者の安定性に不安

また、新規参入ガス業者についても、企業としてのポテンシャルつまり発展継続のための能力が十分に備わっていないと言えます。

しかし、これにはやむを得ない事情もあります。これまでフランスでは、国営企業にガスの全国供給を牛耳らせていたこともあり、新規の企業は事業をうまく進めるだけの知識や経験が決定的に欠如しているのです。

日本でも多くのインフラ事業で国有の事業体が進めてきたため、その後民営化して後発組がやっと追い付いてきた歴史があります。そして、フランスのガス市場でも全く同じような状況が起きており、状況のレベルに関しては日本よりもいっそう深刻なものとなっています。

フランスのガス自由化は制度にも問題がある

フランス

フランスのガス自由化がスムーズに行かないのは、現在参入している業者の力量によることも否めません。しかし、すべての理由がそこにあるとは言い切れません。

フランスのガス自由化の制度そのものや、社会情勢にも大いに問題があります。ここでは、制度の矛盾点やガス自由化のジレンマなども含めて触れていくことにします。

ガス自由化で業者を変更すれば価格も自由に設定される危険

フランスのガス自由化の制度にはある特徴があります。それが、自由価格と規制価格という概念です。規制価格はこれまでどおり国により決められた価格のことで、自由価格は電力自由化後、各社により決められる価格です。

ガスの自由化はユーザーにとっても業者を選べる自由がある一方で、業者側にも規制にとらわれずガス代を「自由」に設定できる余地もある訳です。そうすると業者の数が少ない状況下では、自由価格の方が規制価格よりも高くなる可能性もあります。

国営企業によるガス代は国による規制価格を適用しているので、価格的には安定傾向にあるのは間違いありません。ガス供給業者の数が今以上に多くなれば自由価格も低くなる傾向にあるのですが、現在のフランスでは残念ながらその方向に行っていません。
⇒ガス自由化が一般家庭に与える5つの影響

ガス代が相対的に上がっている中での自由化は負担増に!

フランスはガスを製造する燃料なども輸入に頼る傾向にあり、近年の液化天然ガスの価格も上昇傾向にあります。これはすべてのガス会社にとって、ガス代を相対的に高くせざるを得ない大きな要因となるのは違いありません。

そして、このことをユーザー自身が理解しているので、規制価格を適用する国営企業からの脱却が一層難しくなっています。今後、このまま燃料の高騰が続いていくと、フランスでは自由化による価格競争は意味をなさなくなることも指摘されています。

実際、自由化を選んだユーザーは以前よりもガス代の負担が増えていますので、これから変更をしようとするユーザーにはマイナス要因になることでしょう。

大手のガス業者の数多い日本とは一概に比較できませんが、自由化の矛盾はここによく表れていますね。

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