アパートのガス代が異常に高い理由とは?

日本ではまだ都市ガスが普及していないエリアも多いです。プロパンガスを使っているアパートも多く、そのためガス代が高い傾向があります。特にガス代は1人暮らしになるとコスパが著しく低いため、できるだけ低く抑える必要があります。ここでは、アパート暮らしにおけるガス代の実情や値下げ方法などについて見ていきます。
アパートのガス代が異常に高い理由とは?

夫婦と子供の世帯であればなおさらガス代が高いと感じることが多いようです。一軒家やマンションに住んでいた時と比べると明らかな価格差を感じています。ここでは、アパートのガス代がとりわけ高い理由やその背景に何があるのかをチェックしていきましょう。
アパートのガス代が高いのはプロパンガスだから
ガス代が高い多くのアパートでプロパンガスを採用しているケースが見られます。もちろん、すべてのアパートでという訳ではありませんが、辺鄙な場所に立地しているアパートでプロパンガスを採用している場合が多いです。
そのため都市ガスの普及していないエリアは日本でもいまだ数多く存在しており、そのような場所にプロパンガスを導入するのは仕方がないと言えるでしょう。
しかし、都市ガスに比べるとプロパンガスはガス代が高い傾向にあり、そのためマンションよりも僻地に立地していることの多いアパートに住むとガス代が高くなることが多いのです。
⇒プロパンガスがぼったくりと言われる5つの理由!
都市ガスが普及しているエリアなのになぜプロパンガス?
非常に不可解なのは都市ガスが明らかに普及しているエリアなのに、なぜかプロパンガスを使い続けているというケースです。実のところ、これにはとても大きなカラクリが存在していて、アパートのオーナーが意識的に都市ガスに繋いでいないという事情があるのです。
なぜこのようなことをするのかというと、都市ガス用の配管工事をするにも初期費用が掛かるからです。しかし、それはプロパンガスも同じではないの?という意見もあるでしょう。
実は、プロパンガスの導入の際、アパートオーナーは初期費用を負担していないケースもかなり多いです。これは、プロパンガス業者が初期導入費用を自分で持ち、その後その費用を入居者のガス代に転嫁するメカニズムになっているからです。
⇒プロパンガスの料金はどうやって決定されてるの?仕組みを徹底解説!!
アパートのガス代を低く抑えるためのポイント

これからアパートに住むのであれば、できるだけ早い段階でガス代を抑えることを考慮しておかなければなりません。ここでは、ガス代を低く抑えるために考慮すべきことをご説明します。
都市ガスが使えるアパートを選ぶ
入居前の物件探しからガスにこだわらなければなりません。都市ガスもプロパンガスも使用できるところを探し、入居時に都市ガスをすぐに使えるようにしましょう。
ただ、都市ガスの配管が来ていないエリアではこの方法を使うことができず、プロパンガスの業者を指定していない物件を選ぶことが最低限でも必要となるでしょう。しかし、ガス業者の変更に際して手数料を取られることもあります。これが入居予定者にとって意外と高額に設定されていることも。
入居してからはガス代を下げる方法も限られますから、物件選びは大変重要です。
⇒プロパンガス代を大きく節約出来る4つの方法とは?
ガス代が高いアパートはどのような物件が多いか

ガス代が高くなる物件には幾つかの傾向があります。今後、事情があってアパート暮らしをする方のために、どのようなタイプを選んでしまうとガス代の高さに苦しむかをご説明していきます。
新築か築浅で家賃が異常に安い物件
ガス代が特に心配な傾向にあるアパートのタイプとしては、新築でプロパンガスを入れている物件です。基本的に新築はエリアを問わず、人気の物件になりますので常に入居者が集中するでしょう。
そのため、入居希望者もガスのタイプを一切考慮しない傾向にあり、このためプロパンガスの料金も一般的に高めに設定されていることが多いです。
プロパンガス会社が各アパートに設定するガス代はバラバラであることが多く、言ってみれば彼らの「言い値」で処理されることも頻繁にあります。また、新築物件に限らず、築数年の外観や内装も新しい物件もガス代は高いところが多いです。
このような新しい物件で、特に家賃が異常に低く設定されているケースになると、明らかにガス代が高いので注意しなければなりません。
都市ガスが来ていないエリアで立地条件が極めて良好な物件
都市ガスの配管がまだ来ていないエリアになると、通常はプロパンガス業者が多くなります。しかし、都市ガスよりも相対的にガス代が高くなるのは事実だとしても、競合性レベルによっては異常にプロパンガス代が高くなることは考えにくいです。
それでも、アパートの立地が極めて良好で誰もが入居を希望する物件となるとそうはいきません。この条件の良さはアパートオーナー自身も理解していますので、最初に建築した際にプロパンガスの初期費用もすべて業者持ちで済ませていることが多くなります。
つまり、都市ガスエリアでない以上は入居者もプロパンガスを選ぶしかありませんので、立地の良い場所になればなるほどガス代の相場が高くなる傾向にあります。この点は、都市ガスのないエリアへの引っ越し時に気を付けるべきポイントです。
アパート入居後にガス代を値下げする方法

最後にご紹介するのは、アパート入居後にガス代を値下げする方法です。この段階になると有効か否かは住んでいるアパート次第になり、同時にアパートオーナーがそれを受け入れるかも大きなポイントです。ここでは、入居後のガス代の値下げ方法をピックアップしていきます。
プロパンガス業者を変える
最初からプロパンガスを導入しているアパートになると、いきなり都市ガスに変えることが不可能です。アパートの1室だけ都市ガスに接続するのは非現実的です。例え出来たとしてもそ費用は自己負担となるでしょう。
より現実的な方法は、現在のプロパンガスの業者をそのエリア内における別の業者に変更することになります。プロパンガスはガスボンベを各家庭に繋いだだけの単純な構造であることから、各家庭が個別に異なるプロパンガス業者と契約してもシステム上は問題ないのです。
問題になるのはアパートオーナーとプロパンガス業者間の契約になり、この部分の問題を解決できれば別の業者に変えることは不可能なことではありません。ただ、彼らの間には利害関係が存在しているので通常は一筋縄ではいきません。
入居者全員でオーナーに値下げを要求する
のガス代が高いということは入居者全員が認識していることも決して少なくありません。そのため、入居者が全員で署名するなどの意思統一を図り、アパートのオーナーに対してガス代の値下げを要求できるケースもあります。
すべての居住者を満足させられない点あると、居住者が引っ越しを考慮する理由にもなり兼ねません。入居者1人だけの意見であれば無視もできますが、全員からの要求となるとオーナーとしては無下にできないのではないでしょうか?
そうすればオーナーもプロパンガス業者と交渉をせざるを得ず、プロパンガス業者も一定の値下げに対して応じる余地も十分にあり得ます。よって、積極的に入居者同士のミーティングなどを持ってみることも良いですね。