電力会社からの転職は難しい!転職に役立つ5つの情報

電力会社から転職するのは難しいという話を聞いたことはないでしょうか。電力会社では一部の部署以外特別なスキルが身につかないため、転職に有利になりにくいのです。
実際に電力会社から転職した方がなぜ転職したのか、また、電力会社へ転職したい人が身につけていると役立つスキルや募集職種など、電力会社と転職にまつわる話を簡単にまとめてみました。
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電力会社から転職する場合気になるポイント
電力会社から転職しようと考えている方は、次の5項目が気になるポイントではないでしょうか。
1.転職する人は、なぜ電力会社から転職したの?
2.転職する前につけてと良いスキルは?
3.転職先はどんなところがあるの?
4転職するメリット
5.転職するデメリット
それぞれについて、順に説明していきますね。
1.なぜ電力会社から転職するの?

電力会社から転職した方が、なぜ電力会社以外の会社へと転職したかをみてみると、次の2つが大きな理由と言えそうです。
理由1.スキルが身に付かず、万が一の時に困ってしまう
大手の電力会社では電力関係のスキルが身につくと思いがちですが、一部の部署以外はあまり特別なスキルは身につかないと言われています。
入社後は、支社や営業所などの「お客様対応」の現場に配属されることが多く、数年間は検針(電気の使用量のチェック)や電気の使用開始・利用停止受付などのマニュアルに沿った仕事をすることになります。
現代では電力会社であっても、事故などを起こし業績悪化につながれば安定して雇用が続けられるとは言えません。
ですので、スキルが身につかないままに万が一リストラなどで職を失った時、再就職に困ってしまうことを考えると、若いうちに転職しておこうと行動する方が多いようですね。
理由2.「電力会社」のイメージよりも待遇があまり良くない
電力会社は年齢が上がれば上がるほど給料が上がっていく会社が多く、若いうちはあまり給与面での良待遇を受けることができないことがあります。
また、震災の影響で原子力発電所の運営が難しくなり、コストがかかる方法による発電を余儀なくされているため、経営状況が悪くなっている会社もあります。
⇒2017年からの東京電力の新事業計画と電力自由化への影響
そんな中で、ボーナスのカットや残業代が全てつかないなどの待遇面の悪化に直面し、「今のままではだめだ」と感じた優秀な人材は転職を決断するケースがあるようですね。
2.転職する前に身につけておくと良いスキルは?

電力会社から転職するのは、先述のとおり特別なスキルが得られる部署以外ではなかなかスキルが身につかないので、難しいと考えられます。
ただし、技術職の場合は転職に有利なスキルも身につきます。
例えば、発電プラントの管理や保守ができるエンジニアや、電力関係に詳しい営業スキル、プロジェクトマネージャーなどは、転職先でも有効と言えますね。
もし可能であれば、転職を考え始めたころから他の部署への異動を希望し、スキルを磨いておくと役立つかもしれません。
3.転職先はどんなところがあるの?
電力会社の経験を活かせる主な転職先は、新しくエネルギー事業を立ち上げる会社や、新電力などの「エネルギー関連」の企業です。
その中でも募集が多いのは、プロジェクトのマネージャー職やエンジニアが中心ですので、やはりどんな人でもできるようなスキルしか持っていない状態では転職は厳しいものとなりそうです。
4.電力会社から転職するメリット

電力会社自体が、就職先として人気で悪い面が少ないと言えますが、転職することで得られるメリットは次の2つが考えられます。
大規模な事故での影響を受けずに済む
大きな震災で発電所(特に原子力発電所など)が被害にあった時、その近隣住民に影響を与えるだけではなく、自分自身が働く電力会社の経営も揺るがす事態になることも考えられます。
それだけではなく、その会社で働いているというだけで批判の対象になってしまうケースも十分あると言えます。
メリットと言って良いかはわかりませんが、電力会社以外へと転職した場合は大規模な事故での社会的影響を始めとする様々な、少なくとも「社員としての」影響は受けなくなります。
転職先によってはスキルをしっかり身につけられる
電力会社は特定の部署に配属されない限りスキルが身につきにくいというデメリットがありますが、転職先として選ぶ会社によっては、しっかりと専門性を磨いてスキルを身につけられる可能性があります。
「芸は身を助く」ということわざがあるように、スキルが身につけられればいざというときに再転職しやすくなります。
転職先によって「スキルが身につきやすくなる」というのは電力会社から転職する一つのメリットでしょう。
5.電力会社から転職するデメリット

電力会社から転職するデメリットは、次のものがあります。やはり、いくら経営状況が厳しくなってきたとは言っても、安定的で待遇が良いというイメージもありますので、待遇面でのデメリットが大きいと言えます。
給与が下がる場合がある
いくら業績が悪化しているとい状況でも、やはり長年真面目に勤めていれば給与面は良い電力会社が多いですし、実際に電力会社の平均年収は、日本全体に比べ高い傾向にあります。
電力会社から転職すると、転職先によっては激務になったにもかかわらず今までの会社よりも給与が悪いということもあり得ます。
福利厚生の内容が悪くなる
大手の電力会社の特徴として、福利厚生がとても良い企業が多いことが挙げられます。
他企業へと転職すれば、福利厚生面が今よりも悪くなることが考えられます。
電力会社へ転職する場合気になるポイント

ここでは、電力会社へと転職する場合の情報についていくつかご紹介いたします。具体的には、次の内容です。
1.どんなスキルがあると有利なの?
2.募集職種はどんなもの?
3.待遇はどうなっているの?
4.どんな人が向いている?
これらについて、順に説明していきますね。
1.どんなスキルがあると有利なの?
電力会社の募集の「応募資格」を見て見ますと、次の実務経験やスキルを重視している会社があります。
- 電力会社や工場などの電力設備点検、修理、取り替え設置工事の保安管理業務経験
- 原子燃料管理、燃料輸送管理、照射燃料体管理などの原子力発電関連業務の従事経験
- 建築設備の電気関係の設計業務に従事していた経験
など
これらを見ると、やはり電力会社の中途採用に応募するには、電力会社の技術的な業務、もしくは技術営業に直接役立つ業務経験が必要だということがわかります。
これらのスキルは事務職として働いている方ではあまり得られないスキルですので、前職でなにかしら電力関係の業務についていた方でないと厳しいと言えますね。
⇒【東京電力に転職】口コミや評判など転職前に知っておきたいこと
2.募集職種はどんなもの?
募集職種は、大手の電力会社で次のような職種があります。
今回ご紹介するのはあくまで一例であって、会社や時期によっては内容が変わりますのでご了承ください。
- 電力流通(水力発電、変電、送電など)
- 原子力発電所関連
- 技術営業
- 建築技術者
- 火力発電所運転員、保守員
など
3.待遇はどうなっているの?

転職するにあたって最も気になるポイントが、給与や休暇、勤務時間などの「待遇面」だと思います。
待遇に関しては各社それぞれですので、一概にどうとは言えませんが、北陸電力の例を参考にいたしますと、正社員採用では次の待遇となっています。
給与
社内規定に基づき決定(年齢や経験が考慮されるものと考えられます。)
ちなみに、他社では基準労働賃金が約30万円~50万円というところもありましたが、幅が大きいのでやはり採用される人材によって全く賃金が異なるということですね。
勤務時間
8:40~17:20まで、実働7時間40分
休日休暇
週休2日制、祝日・年末年始(12/29~1/3)、創立記念休日、年次有給休暇(半日休暇制度あり)、特別休暇(慶弔、産前産後、資格検定試験受験、生理、ゆとり、リフレッシュ、ボランティアなど)
各種保険
各種社会保険完備
いかがでしょうか。公開されている範囲内では給与など分かりづらいですが、休日休暇などの豊富さを考えるとやはり待遇は良さそうな印象を受けますね。
どんな人が向いている?
電力会社に就職するのに向いているのは、電力は社会全体に影響を与えるものですので、そういった面にやりがいを感じ、いざという時も投げ出さずに責任をもって仕事に取り組める方です。
また、緊急時には長時間拘束されて対応に追われる部署もありますので、体力面にも自信があるほうが望ましいでしょう。
とにかく、入りたいと思う電力会社の仕事内容や理念に共感し、真面目にコツコツ取り組める方でないと向いているとは言えないでしょう。
電力会社で働くなら、入社前に十分検討しよう!
今回は、電力会社から転職したい方向けの内容と、電力会社へ転職したい方向けの内容という全く逆の立場でのお話をしました。
電力会社で働くことにはメリットもデメリットも多くありますが、大切なのは自分が働いていて苦痛でない、やりがいある仕事を見つけることです。
いくら給与面が良くても、同じことの繰り返しのルーティンワークが苦手なタイプの方では、事務職などは勤まりません。
転職するのであれば、一度転職先の企業をじっくりと調べ、納得した上で決めてくださいね。
電力会社から転職するなら、ついでに電気料金を見直そう!
このように、電力会社から転職する場合、技術職など特定のスキルが身についている場合を除き、少し難しいようです。しかし、待遇面は良いため電力会社への転職を希望する方も多いでしょう。
電力自由化となった今、ご家庭向けの電気料金が安く契約できる会社は多くあります。転職に役立てるために色々な料金プランについて知っておくのもいいでしょう。
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