電気ファンヒーターご使用中の方必見!電気代を計算してみました

少し前まで冬場は石油ストーブや石油ヒーターなど比較的熱効率の高いものが好まれていました。しかし近年は安全性と手軽さが重視されるようになり、電気ファンヒーターに人気が集中しています。
電気ファンヒーターは燃料を使わないこともあり、火災のリスクも非常に低く、一酸化炭素中毒も起きないのが特徴ですが、意外に多くの方がどれくらい電気代がかかるのかご存じありません。
一般的に暖房器具の中では消費電力が高めで電気代もかかってきます。
スイッチをオンにするだけで、暖めることができ手軽ですが無駄に使い過ぎないようにしたいですね。
今回は大まかな電気ファンヒーターにおける電気代計算方法の解説、そして現状における具体的な電気ファンヒーターを例に挙げた電気代の比較や節電のコツなどもチェックしていきましょう。
電気ファンヒーターの電気代の計算方法は?

電気代を求める計算式は下記のようになります。
消費電力(W)÷1000×使用時間(h)×電力単価(円/kWh)=使用した電気代
家電はこの計算式で電気代を求めることができるので、覚えておくと簡単に電気代を計算することができます。
家電を新しく買い換えるときも電気代がどれくらいかかるのか計算できると、具体的に電気代もイメージできるので便利ですよ。
平均的な消費電力で具体的に電気代を計算してみる
ここからは、電気ファンヒーターにおいて具体的な電気代を大まかに計算してみましょう。一般的に電気ファンヒーターの平均的な消費電力ってどのくらいになるのでしょうか?
電気ファンヒーターのファンには弱(600W)から強(1,100W)モードがあります。これを1時間当たりの消費電力に換算すると、0.6から1.1kWhになります。
また、各家庭のおける1kWh当たりの電力量単価が平均25円と仮定すれば、1時間当たりの電気代は15円から27円と計算できます。
1日における電気代は11月から3月までの冬季使用を例に挙げた場合、ご家庭で1日の間に5時間使用すると電気代は75円から135円かかることになります。
→「冬の節約術」暖房費用を節約する5つの最適な方法とは?
年間にすると各家庭で電気代が大きく差が出る傾向がある
上記から電気ファンヒーターは1日に75円から135円の電気代がかかると推定されますが、1時間多く使用することや温度を1℃上げることによって最高で3割増しになることもあります。
これは、電気ファンヒーターの消費電力が決して低くないことが原因です。
特に寒冷地における電気ファンヒーターの使用は一般エリアで使用する場合と比較すると、想像以上に電気代がかさんでいることも少なくないのです。
また、寒冷地では灯油を使って暖を取る方法が多く採用されています。灯油と比較して電気ファンヒーターは、消費電力がかかるわりに熱効率がそれほど高くないので電気代がかかってしまう傾向も見逃せません。
電気ファンヒーター電気代の計算~セラミックファンヒーター
ここでは実際に販売されている製品モデルで計算をしていきます。電気ファンヒータの中で現在人気のあるセラミックファンヒーター、パナソニックの【DS-F1206】と呼ばれる最新型のものを使って電気代を見ていきます。
パナソニックのセラミックタイプの場合
パナソニックの【DS-F1206】は、セラミックファンヒーターとしては非常に知名度が高いもので、サイズも31.0×28.0×13.4cmと非常にコンパクトなので比較的狭いご家庭にも重宝される製品です。
気になる消費電力ですが強いレベルのファンになると、強モードで1170Wとなっていて弱モードでは640Wと平均並みの電力効率を持っています。1時間当たりの消費電力に換算してみると、0.64から1.17kWhとなります。
また、1時間当たりの電力量単価を25円と見積もると、16円から29円となります。これを見れば分かるように、モードの強弱における消費電力の差が非常に大きいと言えます。
それでも、このサイズのファンヒーターであれば奥行きも短くて威圧感もないので、四畳半などの部屋においてストレスなく使えることもあって弱風モードの継続使用で効果も十分かもしれません。
電気ファンヒーター電気代の計算~その他のファンヒーター
電気ファンヒーターは有名ブランド以外にも数々のメーカーが販売しており、大手と比べても高いものや非常に安いものも多く存在しています。
ここでは、それらの代表格である【ダイソン】と【ユアサ】製の電気ファンヒーターを例に挙げ、大まかな電気代の傾向をチェックしていきましょう。
ダイソンのファンヒーターの場合
まず【ダイソン】製の電気ファンヒーターですが、【ホットアンドクール】と呼ばれる機種になります。この名前からわかるように、冬場のヒーター機能だけでなくて夏場のクーラー機能も備えている優れものです。
この【ホットアンドクール】の消費電力を見てみるとヒータモードが1200W、クーラーモードになると26Wと桁違いの低さになります。ヒーターの消費電力を1時間当たりのものに換算すると1.2kWhになりますので、上述のパナソニックの機種における強いファンモードよりも消費電力が高い計算になるでしょう。
1時間当たりの電力量単価を同じように25円と設定しますと、1時間当たりの電気代が30円となる訳です。ヒーターにおいてはモードに関係なくこの電気代になることもあって、冬場での使用は極めて高い機種になりますが、夏場での低電力のクーラー使用を考慮すればお得な機種とも言えます。
ユアサのコンパクトタイプの場合
次は【ユアサ】の電気ファンヒーターですが、コンパクトなファンヒーターがなんとっても売りのメーカーです。またコンパクトなのはサイズだけでなく、お値段もかなりお得で数千円にて購入できる部分も多くのユーザーによる指示を受けている部分でしょう。
この【ユアサ】の小型タイプにはセラミックタイプとさらに1回り小さいミニタイプがあり、いずれもかなりの安さで消費電力が1200Wと600Wになります。
1時間当たりの消費電力が1.2と0.6kWhですが、1時間当たりの電力量単価を25円で計算すると1時間当たりの電気代が30円と15円となります。これを見るとパナソニックの機種1台分と同じですが、ミニタイプのものはパナソニックの機種より本体価格が3分の1ほど安いので初期投資が非常にしやすくなっているのです。
→電気代が高い暖房器具ベスト3!!(エアコン以外)
電気ファンヒーターの電気代を抑えるためのコツ

どのメーカーの電気ファンヒーターについても、基本的な消費電力はそれほど変わらないことは分かったのですが、それを考慮すればやはり日常的に電力消費を抑えて電気代を少なくする必要があるでしょう。
ここでは、電気ファンヒーターを使用していくうえで、できるだけ電気代をコントロールするために徹底するべきコツを紹介していきます。
あまり広い部屋では使用しない!
まず基本的に知っておきたいのが、電気ファンヒーターは広い場所で使用するには適していないということです。これはファンヒーター自身が暖かい風を出すことに特化していることもあり、それを部屋中に行きわたらせるほどの出力を持っていないことが原因です。
通常のエアコンにも同じことが言えますが、より出力の弱い電気ファンヒーターは足元など暖めるのに使用するなど使い分けるとよいでしょう。
エアコンを起動してから室内が暖まるまで電気ファンヒーターを使うなど、補助的に使うと無駄に電気代を使うこともありませんね。