電気ケトルの電気代1回使用で2円は高い?

忙しい一人暮らしの方を中心に人気なのが、電気ケトルです。ここでは、電気ケトルを長期的に使用していく上で電気代がいくらくらいになるのか、その計算式も含めて詳しく解説していきます。
製品ごとの電気代なども比較し、どの程度電気代に差が出るのかも検証していきます。また、よりメリットのある電気ケトルの使い方もチェックしていきましょう。
電気ケトルを日常的に使うと電気代はいくらくらい?
多くの方が認識していることの1つに、電気ケトルは非常に経済的だという点があるでしょう。しかし、実際の電気代がどれほど掛かるものなのは、多くの方が理解していないと思います。
ここでは、毎日使っている電気ケトルについて長期的に上手に使っていくために、電気代の計算式を使いながら電気代をチェックしていきましょう。
電気ケトルの電気代を求める計算式を解説!
市販されている多くの電気ケトルですが、その平均的な消費電力を見てみると約1200Wのものが非常に多いです。1時間当たりに換算すると1.2kWhになり、1時間当たりの電力量単価を20円とすると1時間24円になります。
電気ケトルを1時間使い続けることはありませんし、使っても1回あたり5分ほどの電力消費と見てよいでしょう。そうすると、24円を12で割れば電気代は一回当たり2円に留まり、電気代の大幅な節約を実現できます。
しかし、電気ケトルは一般的に夏場より冬場の方が消費電力が高いのが当然ですし、加熱時間も気温の低さが影響して数分間ほど伸びることもあり得るでしょう。
電気ケトルを1か月使用する大まかな電気代
上述における電気ケトルの基本的な電気代の計算式を踏まえて、1か月の電気代をより現実的に割り出していきましょう。一人暮らしの方の電気ケトルの使用頻度は、通常1日に多くても3回ほどになるでしょう。
1回の過熱で5分必要な条件下ですと2円の消費電力になる訳ですから、1日に3回使用しても6円の電気代になります。これを6円✕30日になりますので、1か月にたった180円の電気代しかかからない計算になります。
一方で、加熱をやかんで進めるとガスを使いますが、エリアによって都市ガスも非常に安いので電気ケトルとほぼ変わらないコストパフォーマンスを持ちます。
しかし、高いところになれば加熱によるガス代も電気ケトルの電気代と比べると1.5倍ほどになることもあるのです。
電気ケトルと電気ポットは基本的にどう違うの?
電気ケトルと聞きますと、多くの方は電気ポットと混同することも少なくありません。電気ケトルと電気ポットとの大きな違いは、保温機能の有無にあると言えるでしょう。
電気ケトルは加熱することは可能ですが、保温機能は付いていないので、お湯を沸騰させることに特化した非常にシンプルなものです。一方電気ポットは、お湯を沸騰させてから定期的に温度を常に一定にする機能を持つタイプです。
日常的に掛かる電気代も若干異なる!
この両者における保温機能の有無の違いは、基本的に日常的に掛かる電気代にも大きな差が出てきます。
加熱に掛かる電力消費は変わりませんが、電気ポットの場合は1回に保温に掛かる消費電力が約30W追加されるのが一般的です。
これを1時間当たりの電力消費に換算すれば約0.4kWhになりますが、電力量単価を20円と仮定すれば1時間当たりの電気代は8円となります。しかし、保温に掛かる時間も約5分なので約0.7円と見積もれます。
少なくとも朝昼晩お湯は使いますので、電気代は1日に2円、電気ケトルよりも高くなります。これを1か月で計算すると、電気ポットの方が約60円分電気代が高くなるでしょう。
電気ケトルでも製品が異なれば電気代にも差がある
電気ケトルは電力量の低さと保温による余計な電力を使わないことで安い電気代が実現できますが、電気ケトルの製品自体が異なると差が出てくることが多い訳です。
これは、同じ電気ケトルでも加熱に必要な消費電力が設計上異なっているからでしょう。また、加熱できる水量の上限も異なりますので、電気代の安さを認識するためには総合的に比較する必要があります。
そこで、有名な2つの電気ケトルメーカーの電気代比較を進めていきましょう。
T-falの電気ケトルの場合
最初にご紹介するのが、T-falというメーカーの電気ケトルになります。T-falの製品では電力消費が1250Wに設定されているものが多く、容量も0.8リットルのものが一般的です。
1時間当たりの消費電力が1.25kWhで、1時間当たりの電力量単価を20円とすると1時間あたり25円になります。それでも、0.8リットルの水をすべて沸騰させるためには5分かかると仮定すれば、約2円の電気代で1回分の加熱が可能となります。
これを1か月の電気代に換算してみますと、1日3回の加熱で6円の電気代が掛かるでしょう。そして、1か月に換算すれば180円の電気代が推定できます。
しかし、冬場になればお湯の使用頻度が増えますよね。仮に1日に4回から5回使用すると、1か月に電気代が300円ほどかかることもあります。
recolteの電気ケトルの場合
上のT-falと同じくらい有名なものとして、recolteと呼ばれる電気ケトルメーカーが存在しています。水の容量も同じく0.8リットルのものが主流で、T-falの製品と比べますと非常にスリムなデザインのものが多いです。
しかし、recolteの製品に多いもうひとつの特徴は、消費電力が1000Wの製品もあることです。これですと、1時間あたりの消費電力が1kWhになります。1時間当たりの電力量単価が20円なら、電気代は20円になります。
これにより、加熱時間が5分くらいと見積もっても、1回あたりの加熱で約1.6円の電気代で済みます。最低1日3回の加熱により、1.6円✕3で5円ほどの電気代となるのです。
1か月換算では30日で150円となり、T-falの製品が180円であるのと比較するとrecolteのほうが1か月で30円も安くなります。
電気代の安い電気ケトルを使って光熱費さらに安くするコツ
ここまで安く電気代が抑えられる電気ケトルをさらに上手に使うことで、光熱費をかなり抑えることも可能となります。
光熱費の中でも特にガス代に関連した節減効果は意外に大きく、契約しているガスプランにもよりますが都市ガスの普及していないエリアほど電気ケトルはより役立ってくれるのです。ここでは、その使用上のコツを見ていきましょう。
湯沸かしにてガスによる加熱時間をできるだけ少なく
基本的に多くの家庭では、調理の際にガスを使うことがまだまだ多いはずです。それは一人暮らしをしている方も同じで、調理に使うお湯の加熱には少しの水であってもガスを使うことが一般的です。
しかし、寒い時期のガス加熱は非常に時間が掛かります。それもそのはず、水が非常に冷たいので沸騰までは夏場よりもより長い時間が掛かるのです。
それでも、レトルトや麺類を湯がく程度であればそれほど多くの水はいらないでしょう。
そこで、必要な分の水を電気ケトルにて低電力で加熱し、沸騰した段階で鍋に入れて再加熱すればレトルト食品を鍋だけで加熱するよりもかなり効率的に進められます。
基本的に鍋を温める時間も含めるとガスは加熱時間が長くなり、素早く電気ケトルで沸騰したお湯を確保すれば無駄なガス代も減らせるのです。
電気ケトルにいれる水の量を最低限にしておくメリット
多くの方は電気ケトルにいれる水を非常に多く入れる傾向にあり、一人暮らしですと一度に飲む量はそれほど多くないはずですので、最低限の量を入れることで消費電力を非常に少なく抑えながら加熱が進められます。
つまり、一人であれば電気ケトルの容量0.8リットルの半分でも問題なく、0.4リットルの加熱時間は2分の1になります。先述のrecolteの電気ケトルは1回加熱の電気代が1.6円だったことから、その半分の0.8円で加熱ができるようになるでしょう。
電気ケトルは保温ができないこともあって、多くの方は温めた水の量に合わせて飲む量を調整しがちです。
しかし、電気代を考慮する場合は水量をできるだけ少なくすれば、電気代を減らしながら、無駄な水も消費せずに済むメリットがあるのです。