空調コントロールでどれだけ電気代を節約できるの?

空調コントロールでどれくらい電気代節約できるの?
空調の使用方法をコントロールすることで、どれくらい電気代を節約できるかは具体的に分かりづらいですが、実はコントロール方法によっては10~30%前後も節約可能です。
エアコンの月々の電気代が例えば4,000円かかっていたとすると、2,000円程度まで抑えられるかもしれないということですね。
今回は、電気代を抑えるための特に効果的な空調コントロール方法を3種類ご紹介いたします。
具体的には、以下の通りです。
(1)設定温度を下げる
(2)こまめに電源を「切らない」
(3)フィルター掃除をこまめに行う
また、今回の記事には、以下の前提条件を計算式に利用しています。
- 「エアコンの消費電力:600(130~1200)W
- 電力量料金単価:27.0円/kWh
次から、それぞれの内容を順番に詳しく説明していきますね。
(1)設定温度を下げる(上げる)
非常にスタンダードな方法ですが、設定温度を冬ならば20℃、夏は28℃に設定するだけで今までよりも1℃あたり5~10%程度電気代を節約できます。
例えば、今までのエアコンの設定温度が夏場に26℃だったとき、28℃に設定すると2℃高いため、従来の電気代よりも10~20%程度安くなるということですね。
今まで26℃設定だったとき、エアコンの消費電力が1時間あたり600Whだったと仮定すると、1時間の電気代は、
600Wh×27.0円/kWh=16.2円
となります。
28℃設定では15%安くなるとすると、
600Wh×(1−0.15)×27.0円/kWh=13.8円
つまり1時間あたり16.2円−13.8円=2.4円電気代が抑えられます。
12時間消費電力が変わらないままつけっぱなしにした場合には、1日あたり、2.4円/h×24h/日=57.6円/日、 1か月では、57.6円/日×30日/月=1,728円も変わってきますね。
あくまでも計算上の話とはいえ、大きな節約効果があることがわかります。
(2)こまめに電源を「切らない」
電気代の節約のために、こまめにエアコンの電源を切っている方は少なくありません。しかし、エアコンは起動時に最も大きな消費電力がかかるため、こまめに電源を消すよりも、室内の温度を安定させていた方が、全体のエアコンの消費電力量は少なくて済みます。
これについては、こちらの記事でも詳しく検証していますのでぜひご覧ください。
⇒【噂の検証】エアコンは24時間つけっぱなしにした方が電気代を節約できる?
起動時は、室内の温度を設定温度まで早く調節しようと1200Wの消費電力が1時間かかり、あとはちょっとしたコントロールだけで済むので1時間あたり130Wしかかからないとすると、電源を入れるパターンごとに計算した場合以下のようになります。
24時間つけっぱなしの場合
24時間つけっぱなしの場合、前日からずっとつけていると仮定して、室温が安定していると1日あたりの電気代は、
130W×24h×27.0/円kWh=84.24円です。
16時間つけて、切る場合
寝ている間はエアコンを切り、起きている間じゅうつけている家庭もありますので、そんな家庭を想定して計算してみますと、起動時1時間のみ1200W消費するため、1日あたりの電気代は、
(1200W×1h+130W×15h)×27.0/円kWh=85.1円となります。
朝2時間つけて切り、夜6時間つける場合
お仕事をしている家庭では、朝と夜の家にいる時間だけつけている家庭もあります。
その場合の1日あたりの電気代は、
(1200W×1h+130W×1h) ×27.0/円kWh+(1200W×1h+130W×5h) ×27.0/円kWh=85.86円です。
2時間ごとに切り、切った1時間後につけるを繰り返す場合(1日に5回程度)
部屋から出るごとにエアコンの電源を消したり入れたりする場合、1日あたりの電気代は以下のようになります。
(1200W×1h+130W×1h)×5×27.0/円=179.6円
いかがでしょうか。
今回の計算の結果、エアコンの使用状況によっては10時間使う日も、12時間使う日も、24時間使う日も電気代はあまり変わらないどころか、つけっぱなしのほうがやや安いという結果になりました。
それどころか、同じ10時間の使用でも、電源の入れ方によって電気代が2倍以上変わってくることもわかりましたね。
このことより、エアコンはできる限りオン、オフを繰り返さない方が電気代は節約できるといえます。
(3)フィルター掃除を徹底する
フィルターが汚れている状態と、きれいな状態とでは多い時で15~20%も消費電力に差があります。
暑い真夏にエアコンを低い温度に設定しているのに、全く涼しくならないのでフィルターをチェックしたら汚れがひどかったという経験はないでしょうか。
意外と見落としがちですが、フィルターの目がつまっていれば、その分冷風や温風が送られづらくなって効率が悪くなります。
フィルターが汚れている時、1時間あたりの消費電力を1200Wとすると、1日12時間、30日間毎日運転した場合、
1200W×12h×30日/月×27.0円/kWh=11,664円/月もの電気代がかかります。
これを、フィルターがきれいな状態に保たれていると、15%の消費電力が節約できますので、
1200W×12h×30日/月×27.0円/kWh×(1−0.15)=9,914.4円/月となります。
今回は分かりやすくするためにフィルターが汚れている場合の消費電力を大きく見積もりましたが、実際に15%もエアコンの電気代が節約されるのは大きいですね。
家電の性質を知って節約しよう
今回ご紹介したエアコンのように、空気の温度を感知して調節する空調機器の多くは、こまめに電源を切るとかえって消費電力が大きくなる性質があります。
その他に、時間が多ければ多いほど単純に電気代が高くなる家電もありますが、本当に節約したいと思った時にまずしなくてはいけないことは、節約したい対象の家電の性質をよく知るということです。
⇒家電製品の電気代を自分で計算してみよう!!簡単な計算方法紹介!
たとえば、扇風機は使用時間に比例して電気代が高くなってくるので、こまめに電源を切ることが節約につながりますが、同じことをエアコンで行うと、節約どころかかえって電気代が多くなることもあります。
かしこく家電を使うためにも、きちんと正しい知識をもとにして節約術を実践してみてくださいね。
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