おすすめ省エネ家電 選び方 照明・LED編

節電の効果を上げるための照明の選び方
おうちの中で一番重要な家電は照明であると言っても過言ではありません。そのくらい需要の大きい家電とも言えます。実は、電気代の中で照明は家庭使用量の20%を占めています。そのくらい必要な家電と言えます。
つまり、ここをしっかり節約できればかなり節電効果が上がるということです。
照明をうまく選ぶことによって毎月の電気代がかなり減ることになります。では、まず今現在使われている照明の光源について知っておきましょう。光源に何を選ぶかによって節電の効果がかなり変わってくるからです。
現在使われている主な照明の種類と特徴
今現在、多くの家庭で使われている照明の光源としては「LED」「蛍光灯」「白熱灯」などが挙げられます。特に最近は、節電効果が多くの人に知られている「LED」が積極的に使われています。
まずはそれぞれの照明の特徴について押さえておきましょう。
①蛍光灯
LEDが登場するまでは多くの家庭で使われていたのが蛍光灯でした。電力を光に変える過程で無駄が少ないため、必要な電気代が少ないというのが蛍光灯の最大のメリットです。「白熱灯より寿命が6倍程度長い」という長所もあります。
ただ、最大のデメリットは点灯するまでに時間がかかるのと、点灯する時点でかなり電力を必要とする点です。ほかにも「明るさや照らしたい部分を調節しにくい」のが短所として挙げられます。
さらに「寒さに弱いため寒い所で使うと寿命が短くなる」というデメリットもあります。
②白熱灯
白熱灯の大きな特徴は点灯までの待ち時間がない点です。スイッチを入れると同時に点灯する点が大きなメリットです。また、ワット数も複数あり、「光の量の調節がしやすい」点もメリットとして挙げられます。
また、照明というのは光源によって照らされたものの見え方が違ってくるのですが、白熱灯の場合照らされることによってそのものが「鮮やかに見える」というメリットもあります。さらに「白熱灯自体が安価で手に入りやすい」という点も長所として挙げられます。
逆にデメリットとしては「使っている電力の多くが熱に変わってしまうという性質から効率が悪く、白熱灯自体の寿命も短い」点が挙げられます。そのため電気代も割高になります。
③LED
LED (Light Emitting Diode)は、いま最も光源として利用されているもので発光ダイオードを使っています。発光ダイオードとは、電気を流すと発光する半導体のことを言います。90年代に開発され、その省エネ効果から瞬く間に照明器具に取り入れられました。
メリットとしては「寿命の長さ」と「電気代の安さ」が挙げられます。例えば、使える寿命の長さという点で白熱灯と比べると20倍の差があります。白熱灯や蛍光灯は大抵の寿命が1~3年なのに対しLED電球の寿命は約40,000時間と言われています。
具体的に計算してみると、1年間に3,000時間使うと仮定すると13年は使えます。寿命が長いということは電球交換の手間も減るということになり、この点もメリットとして挙げられます。
さらに白熱灯のような光量の微妙な調整はできなくても、赤、青、黄色の三原色を組み合わせることによって無限の種類の色を発光することができるようになりました。
発光ダイオードから出る光は「赤外線や紫外線をほとんど含んでいない」というのも特徴です。美術品などの照明としては最も好ましいものとして使われています。紫外線を出さないので虫が寄り付かないという利点もあります。
ほかにも、明るくなるのに時間がかからない点や、つけたり消したりを繰り返すことによって寿命が縮んだりしない点、衝撃に強く頑丈な点もメリットです。
ただ、今の時点ではまだ本体の価格自体が高いという所がデメリットとして挙げられます。さらに、LEDシーリングライトは蛍光灯のように蛍光管だけ交換する形での交換はできません。LEDランプと器具が一体になっているので、交換するときには「器具まるごと交換」しなくてはなりません。
このようにLEDにもデメリットがありますが、長い目で見たら節約になることは間違いないことなので、今後は初期費用がかかりますが、新規に設置する機会に徐々に蛍光灯からLEDにチェンジしていく人が多くなるかと思います。
照明による消費電力と電気代の違い
では具体的に電球ごとの消費電力はどのようになっているのでしょうか?いままで説明してきたように、突出して消費電力が高いのが白熱灯です。具体的にワット数で表示すると以下のようになります。
●蛍光ランプ 約10W
●白熱電球 約60W
●LED電球 約7W
いかに白熱灯の消費電力が高いかがおわかりいただけると思います。
さらにこれを「1kWhあたり25円」として電気代に換算すると…
●蛍光ランプは0.01kWh×25円=0.25円
●白熱電球は0.06kWh×25円=1.5円
●LED電球は0.007kWh×25円=0.175円
となります。これを1日8時間使用したとして「1ヶ月の電気代」を計算してみましょう。
●蛍光ランプは0.25円×240時間=60円
●白熱電球は1.5円×240時間=360円
●LED電球:0.175円×240時間=42円
となります。
照明器具は部屋数が多くなればなるほど増えますし、部屋の面積によっても広くなればそれなりの光の強さが必要になります。大きなウエイトを占める電気器具なので、節電をする上で重要視したいものです。
照明は今後どうなっていくのか?
今後これらの中から照明器具としては何が使われていくのでしょうか?これは多くの人が感じていると思いますが、現段階では間違いなくLEDを利用した照明器具へと移行していくことになります。
実は、2015年12月の時点で政府が『2020年までに蛍光灯と白熱灯の生産中止や輸入禁止を行う』ことを公に発表しています。このため白熱灯については製造販売中止を発表しているメーカーも多くなってきました。
このようなことから今後はほとんどの照明がLEDへとシフトしていくと考えられます。
あまり知られていないことですが、LED照明というのは小さな電球の集合体でできています。そしてその一部が破損しても照明ごと替えないといけないというデメリットもあり、多少の不安がないとは言えません。でも、流れとしてはもう、LEDの照明を取り入れる方向性は変わらないことだと思われます。
節電をするためのLED照明の選び方
これからの照明は「LEDの時代になる」とおわかりいただけたでしょうか?そういう前提のもとに、ではLED照明を使う上で「節約・節電」をしていくにはどうしたらいいのかについて考えて行きたいと思います。
LED照明を使う場所を選ぶ
実は、LED照明にはある弱点があります。
それは「熱に弱い」ということです。
具体的に言うと「お風呂など高温になる場所に取り付けると寿命が短くなる」ということです。ですから、できるだけLED照明を取り付けた場所を高温にしないように気を付ける必要があります。
LED照明は電気代が節約できるなどメリットは多いのですが、照明器具自体の価格は今のところ高めになっています。なので、節約するためにはできるだけLED照明の寿命を長くすることも重要になってきます。
例えば、取り付けるLED照明の上部に放熱を邪魔するダクトやグラスウールなどを密接させないようにする配慮も必要です。放熱が悪い状態で使っていると寿命が短くなり、結果として蛍光灯の方が節約できたということにもなりかねません。
これは、これから家を建てたりする場合チェックしておくべき重要なポイントです。
調光機能をうまく利用する
LED照明には調光機能もついています。自分の生活パターンに合わせて明るさを変える事ができるということです。調光機能の段階はその機種によって違いますが、だいたい4段階くらいのものから無段階のものまでさまざまなものがあります。
ここで明るさをうまく調整すれば節電にもつながります。無駄な明るさは必要ないので、この機能をうまく活用して節電していきましょう。
タイマーなどを利用する
LED照明にはいろいろ進んだ機能がついています。例えば「おやすみタイマー」機能がついているものなら、それを利用することで設定時間に合わせてだんだんと暗くなっていきます。そして自動で消灯してくれます。
寝る前に本を読んだり、テレビを見たりする人の中には電気をつけたまま寝てしまったという経験のある人もいるかと思います。そういう場合も考えて、もし、この「おやすみタイマー」機能がついていたらしっかり活用しましょう。
LED照明を使う上での注意点
LED照明はとても利点の多い照明器具なのですが、使っていく上で知っておいたほうがいいことがいくつかあります。それについてご紹介しておきたいと思います。
LEDは部屋の下の方が明るくなる傾向がある
蛍光灯と違ってLEDには下の方向への光が強くなる傾向があります。なので、照明器具の下は実際のLEDの能力よりも、もっと明るく感じることがよくあります。逆に天井方向は暗くなります。こういうLEDの性質を知っておくと、LEDの照明器具を選ぶときの参考になると思います。
<LEDの特性を考慮した上での選び方>
全体を明るくしたい場合
その部屋の大きさに必要とされる電球の強さよりさらに強めのものを選ぶ。
トイレとかダウンライトのように下部だけ明るくすればいい場合
電球の明るさが弱めのものを選ぶ。
このことを知っておけば取り付けた後「もっと強い光が欲しかった」とか「明るすぎる」と感じるような失敗はなくなります。覚えておけば使える豆知識だと思います。
LEDは今までの電球の口金が使えない場合がある
例えば、普通の照明をシャンデリアに交換したいと考えたとします。すると、今まで使われていた電球の口金のサイズと異なるものが使われていることがあります。これと同じようにLED照明の場合も、口金のサイズが合うかどうかをしっかり調べてから買いましょう。
意外とこの口金のサイズが照明選びのネックになることがあります。まず、従来の口金のサイズを調べたうえで、新しい照明選びをすることをおススメします。
節電に役立つ照明器具たち
ここまではLEDを中心に節電に役立つ照明器具を紹介してきましたが、他にもアイデアを活かした節電できる照明器具はあります。それらについても少し紹介しておきたいと思います。
人が来たときのみ点灯する人感センサー付きの照明器具
「人が来たときのみ点灯する人感センサー付きの照明器具」というのは、現在広く販売されているので利用している人もいるかもしれません。これは、人が来たことをセンサーが察知して自動点灯する照明器具です。
スイッチを入れる手間が省けるのでスイッチを見つけにくい高齢者や子どもなどにも優しい照明器具です。しかも人の気配がなくなると自動的に消えるので、電気のつけっぱなしの心配もありません。そういう点では節電にも効果的です。
暗くなると自動的に点灯する照明器具
日中は点灯しないで暗くなってくると自動的に点灯する照明器具も節電には役立ちます。節電だけではなく、暗い場所に行く時に、いちいちスイッチを探す手間も省けるので助かります。
最適な場所としては玄関をはじめ、洗面所やトイレ、廊下などが挙げられます。意外な所ではウォークインクローゼットなどにも設置するとかなり役立ちます。
また、このタイプの照明器具には庭などに突き刺すだけで使える太陽電池を内蔵したものもあります。太陽電池を使うので電気代もかからず、防犯や足元を照らすのに効果的です。ぜひ利用したい照明器具です。
この照明器具もやはり、明るくなると自動的に消えるので電気のつけっぱなしの心配もない点がありがたいです。節電効果があります。
今までこういうタイプの照明器具は、白熱灯を使っても蛍光灯を使ってもそれぞれ一長一短があって「電気代の面」「すぐに明るくならない」「点灯と消灯を繰り返すと電灯の寿命が減る」などのデメリットがありました。
その点、LED電球は人感センサーと相性がいいので、LED電球が登場したことでこのタイプの照明器具の節電効果がかなり上がりました。
節電に役立つ照明器具選びのまとめ
●LEDの照明器具を活用する
●センサーのついた照明器具を利用する
これからはLEDを中心とした照明を利用する時代になっていきます。これによってかなりの節電効果が期待できます。
ただし、LEDにも弱点や今までの白熱灯や蛍光灯とは異なる性質もあるので、その点をしっかり把握して効果的に利用していかないと、節約どころか今までよりも出費がかさむ可能性があるので注意が必要です。
LEDの活用と電気料金プランの見直しで電気代の節約!
記事を参考に、LEDと相性のいい使い方をしてさらにLEDの節電効果をアップさせましょう。さらに、電気料金プランを一度見直してみれば大幅に電気代が安くなるかもしれません。
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